サムスンSDIの業績が、本社単体で黒字転換するなど大幅に改善した。
 サムスンSDIは24日、連結ベースで第3四半期(7~9月期)の売上高が1兆9656億ウォン、営業利益が1155億ウォン、税引き前利益1101億ウォン、純利益779億ウォンをそれぞれ記録したと明らかにした。前四半期と比べると、売上高が6.9%、営業利益が232.5%、税前利益が173.8%、純利益が200.5%増加した。ただ、前年同期比では、売上高が17.6%、営業利益が44.6%、純利益が66.6%減少しており、1年前の水準は回復できなかった。

 本社単体では、売上高が1兆4418億ウォン、営業利益が697億ウォン、純利益が779億ウォンをそれぞれ記録し、営業利益は昨年第3四半期以来1年ぶりに黒字に転じた。

 プラズマディスプレーパネル(PDP)、2次電池、有機ELの3大事業が売上高に占める割合は、2003年第3四半期が20%、今年第1四半期が28%、第3四半期が32%と上昇を続けている。サムスンSDIは、純利益改善のための努力の成果が着実に表れ、ディスプレーが業界最高繁忙期の年末シーズンを迎えたことから製品注文量が増加しており、第4四半期も顕著な伸びを見せると予想している。

 事業部門別の第3四半期の売上高は、PDPが4410億ウォン(前四半期比26%増)、2次電池が1600億ウォン(20.3%増)、モバイルディスプレー(液晶・有機EL)が6540億ウォン(4.3%増)、ブラウン管が7040億ウォン(1.6%増)だった。

 同社が最も力を入れているPDPの販売量は56万台(30%増)、2次電池は5500万セル(28%増)、モバイルディスプレーは5200万台(16%増)、ブラウン管は1530万台(7%増)の販売台数を記録した。特にPDP事業の場合、先月は月間ベースで黒字に転じたほか、シェアを29%から31%に拡大しトップを守るなど、回復傾向が表れた。

 サムスンSDIは、PDP販売価格の安定や来年のサッカーのワールドカップ、アジア大会の特需などにより、高画質V4や50インチ以上の大型製品の割合を、第4四半期にはそれぞれ90%、10%以上の水準に高めることにした。販売量も前四半期比25%アップを目標とした。世界最大生産能力を確保するため、PDP第3世代ラインを6面取りに転換する補完投資も実施している。

 2次電池の場合、3期連続で最高販売記録を達成し、世界シェア14%で3位を記録しており、高付加電池パックの割合も35%から41%に増加した。第4四半期にはメジャー取引先の販売量を前年同期比10%以上増の4500万台に高め、新規顧客も新たに確保する方針。

 モバイルディスプレーも、液晶と有機ELの販売量が第2四半期に比べそれぞれ41%、16%増加し、シェアも第2四半期の23%から25%と小幅に増加した。

 ブラウン管は、中国を中心としたテレビ用ブラウン管市場が反騰した影響で回復を見せている中、コスト節約型部品を採用した製品の割合が第1四半期の20%から第3四半期は55%に増え、薄型ブラウン管の「ビックスリム」販売量が9月だけで12万台以上を記録した。会社側は、第4四半期のビックスリム販売量を第3四半期の2.5倍以上に増やすことにしており、収益中心の経営、高付加価値製品の拡大販売、新製品発売などに総力を挙げる方針。


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