朝鮮独立運動家やその子孫、遺族からなる韓国の団体「光復会」の現会長キム・ウォヌン(金元雄)氏(画像提供:wowkorea)
朝鮮独立運動家やその子孫、遺族からなる韓国の団体「光復会」の現会長キム・ウォヌン(金元雄)氏(画像提供:wowkorea)
朝鮮独立運動家やその子孫、遺族からなる韓国の団体「光復会」の会員が、現会長キム・ウォヌン(金元雄)氏の両親に対して疑問を提起し、真偽を調査してほしいと請願している。

 キム会長は今年の8月15日、光復節(韓国独立記念日)記念式の演説で「国立墓地から親日派の墓を掘り返せ」と求めていた人物。

 13日、韓国大統領府ホームページの国民請願には「光復会のキム・ウォヌン会長の父(キム・グンス)、母(チョン・ウォルスン)は偽の独立運動家だという疑惑の真相調査」という請願が掲載され、7000件を超える同意を得ている。この請願は「光復会改革の集まり」が提起したもので、「独立運動界を代表する団体である光復会のキム会長の両親について最近、偽の独立運動家だったという疑惑が浮上している。非常に重大な事案だ」と政府に真相調査を求めた。

 「光復会改革の集まり」は、クォン・ヨンヒョク代議員(武装で日本からの独立を目指すために結成された「義烈団」の創設メンバーで朝鮮義勇隊秘書長だったクォン・ジュン氏の孫)などが率いていると伝えられている。「光復会改革の集まり」は韓国メディアに「キム会長の両親が義烈団や朝鮮義勇隊に加担したと言っているが、関連する記録が全くない。光復軍の活動も関係者による確認書があったと言っているだけで、根拠を提示できていない」と主張した。

 キム会長の父親の故キム・グンス氏(1912~1992)が初めて独立運動家として認められたのは、1963年に大統領表彰された時だ。その後、1977年に建国褒章、1990年に建国勲章愛国章を授与された。キム会長の母親となる故チョン・ウォルスン氏(1923~2009)は1990年に建国勲章愛族章を授与された。

 国務総理室の配下にあり愛国者や退役軍人に関する政策の立案・実施をおこなう国家報勲処によると、キム会長の両親は過去に「大韓民国臨時政府および光復軍生存者確認書」をもとに独立功労者として認められたという。当時「大韓民国臨時政府および光復軍生存者確認書」を書いた関係者は、現在生存していない。

 「光復会改革の集まり」側はキム会長に真偽を明らかにするよう何度か提起したが答えはなく、光復会の名誉のために国民請願まで出したという。国家報勲処は、キム会長の両親が複数の著書に光復軍と記載されているとしている。

 一方、「光復会改革の集まり」側は、該当資料が学会での検証をきちんと受けていないと反論。資料が根拠のある資料ではなく、口承によるものなので不明確だというのだ。国家報勲処が根拠とした資料は、1969年と1975年に刊行されたが、キム会長の父キム・グンス氏はそれ以前の1963年に大統領表彰を授与されている点で根拠になるはずがないと主張している。

 クォン代議員は「キム会長側はこれまで両親が臨時政府職員ではなく、光復軍だと主張してきた。光復軍は当時、中国軍の支援を受けていたため、名簿には記載されていない」と主張した。学会でも名簿については臨時政府が帰国する飛行機を準備するため、該当地域に住んでいた韓国人名簿を作成して中国に提出したものだと主張している。

 「光復会改革の集まり」のこのような請願に対して、キム会長は12日に光復会を通じて「政府がすでに調査して表彰した事案であり、根本的に政府が答える問題だ。特別な立場はない」と明らかにした。

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