韓国裁判所が昨年、仁川アジア大会期間に韓国記者のカメラを盗んだ容疑で起訴された競泳元日本代表の冨田尚弥選手(26)が控訴断念の意向を4日、明らかにした。(画像提供:wowkorea)
韓国裁判所が昨年、仁川アジア大会期間に韓国記者のカメラを盗んだ容疑で起訴された競泳元日本代表の冨田尚弥選手(26)が控訴断念の意向を4日、明らかにした。(画像提供:wowkorea)
韓国裁判所が昨年、仁川(インチョン)アジア大会期間に韓国記者のカメラを盗んだ容疑で起訴された競泳元日本代表の冨田尚弥選手(26)が控訴断念の意向を4日、明らかにした。

 4日午後、名古屋市内で記者会見を開いた冨田選手は、弁護人と共に姿を現した。この席で、冨田選手は「この1週間、たくさん悩んだ。しかし、これ以上闘っても勝ち目はない、裁判は勝たなければ意味がないと思い、控訴は断念した」と述べた。

 理由を聞かれた冨田選手は、「韓国の検察側が証拠として提出した防犯カメラの映像は、明確に誰かというところまでは確認できない、と裁判所側が言ったにも関わらず、判決では僕を有罪にした。とても悲しかった」とし、韓国の司法に絶望したことを明かした。

 また、弁護人と冨田選手は、検察側が提出した防犯カメラの映像を会見会場のスクリーンで流した。この映像では、検察側が「冨田選手」と主張する人物がプールサイドに登場する。この人物は、記者席に座り、後ろを向いて不可解な行動をとるものの、実際にカメラを盗んでいるかについては確認できない。また、この人物の顔も不鮮明であるため、冨田選手であるかどうかについても、断言はできない。

 冨田選手が主張する「アジア系の男が(冨田選手の)バッグにカメラを入れた」という点については、流れた映像には”第三の人物”は映っていないが、これについては「映像は9月25日(事件が起きた日)当日のものかはわからない。検察側に9月25日の映像を提出してほしい、と要請しても、検察側が応じてくれなかった」と主張。映像には、日時を特定するものは記載されていなかった。

 一方、記者より「濡れ衣を着せられたままでいいのか」との質問に冨田選手は、「それはいやだ。しかし、裁判を続けても勝つことはできないと思った」とし、「今後、水泳はやめるのか」という問いには、しばらく考え込んだ後、「いまは給料ももらっていないし、サポートしてもらえていないので…」と答えた。

 これを前に先月28日、仁川地裁は「被告人(冨田選手)の主張は異例で信じがたい。映像から”第三者の存在”は確認できない」とし、「日本代表として大会に出場した選手がカメラを盗んだことは悪質で、反省もしていない」との理由から冨田選手を有罪とし、罰金100万ウォン(約11万円)を言い渡していた。


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