俳優ソ・ジュニョン
俳優ソ・ジュニョン
2004年のデビュー以降、数々の映画やドラマに出演する実力派俳優ソ・ジュニョン。11月23日(水・祝)に東京・ユーロライブで行われた3年ぶりのファンミーティング「ソ・ジュニョン FANMEETING2016 in TOKYO」夜公演を大盛況で終えたソ・ジュニョンが合同インタビューに応じてくれた。

ソ・ジュニョン の最新ニュースまとめ


<B>―3年ぶりの日本でのファンミーティングはいかがでしたか?</b>
自分なりにも、ものすごくよかったです。僕、ひとりで感動してしまったみたいです(笑)ファンのみなさんにも久しぶりに会えたので、みなさんのいい気運というものを受けた感じがします。今すごく幸せな気持ちです。

<B>―少しウルウルとしている場面もありましたね。</b>
ちょっと我慢しました(笑)ひとりでグッとこらえました。

<B>―ファンミーティングの中でもドラマの話がいくつかありましたが、ことし放送の「天上の約束(原題)」撮影時の印象に残っていることはありますか。</b>
本格的な悪役というのが初めてでした。しかし、監督が言うには「このドラマに悪役はいない、どんな悪さがある人にも理由がある」と仰っていました。悪役としての悪い面を見せたとしても、どこかで視聴者に共感してもらえるようなポイントを作れるような役作りを努力しました。

<B>―イ・ユリさんやパク・ハナさんなど多くの共演者の方々とご一緒して、撮影前と撮影後で印象が変わったことなどはありましたか?</b>
大変な状況にあるとお互いに頼ったり、支えあったりするようになりますよね。共演者の方々とは大変な撮影を一緒にこなしてきましたので信頼関係が生まれて、ドラマ内では殴り合ったり悪態をつく役でしたが、普段はとても仲良くしていて1か月に1回共演者の方たちと会ったりしています。

<B>―撮影中のハプニングやエピソードは何かありますか?</b>
パク・ハナさんを殴るシーンがありました。水の中にカメラがあって自分たちが水の中に飛び込むようなシーンだったのですが、殴る撮影もすべて終わったと思ったらカメラが回っていなかったんです。だから放送されたのは、その後にもう1度だけ撮り直したものになります。カメラが回っていなかったときの角度やカットがとてもよかったので、それが撮れていなかったのが残念だったとパク・ハナさんも言っていましたね。

<B>―ドラマのセリフを覚えるときはいつも決まった場所で覚えるなど、こだわりはありますか?</b>
セリフは覚えたりはしないです。まず台本を読み込んで、その情景を頭に入れるようにしていますので毎回同じセリフが出てくることはありません。セリフひとつにおいても、なぜこの人はこういうことを言ったのか、なぜこういう状況になったのか、なぜ、なぜと自分の中で考えて、そのなぜの理由が解けたときに初めて自分の中に入ってくると思います。そうすればセリフではなく言葉として発することができるので、そういった努力をしています。本当に忙しいときはセリフとして覚えることもありますが、まずは大きく情景として頭に入れ込んでいますね。

<B>―役に感情移入するんですね。</b>
うーん、役に集中しようと努力していますね。集中するために、撮影の待ち時間には何もしません。もともと聴覚や視覚が敏感なので、そういったものを全て遮断します。音楽とかも聞きません。静寂を作って、自分ひとりの世界を作るようにしていますね。

<B>―ドラマの撮影が終わったあとは、しばらく役をひきずるタイプですか?それともすぐに次の役に切り替えられるタイプですか?</b>
切り替えないといけないので一生懸命切り替えようとしますが、それはとてもツライことでもあり、苦しいことでもあります。自分が演じてきた役と別れなければいけないということですよね。自分の中からその役がなくなることが悲しいですし、そのなくなった隙間を埋めるために次の役をやるという部分も多いと思います。俳優というのは苦しみながら作品を作らなければいけないと思っています。集中力を欠いてもいけません。作品の撮影をしているときは、緊張を解かないためにベッドで寝ずにソファで寝ています。リラックスしすぎると緊張がほぐれてしまうような気がするので、撮影中は常に緊張感をもって苦しみながら撮影しないといけないと思っています。

<B>―先ほどファンミーティングで歌われた歌(キム・グァンソクの「30の頃に」)は、ですが、ファンのみなさんは兵役の事と捉えながら聞いていたかと思いますが、これから2年間兵役に行くことについて率直に今の気持ちをお願いします。</b>
ことしの初めにすごく落ち込んでしまうことがありました。ずっと休まず仕事をしていてツラくないのかとよく聞かれて、よく考えてみると自分は休む方法を知らないんじゃないかと思いました。ある画家の言葉をきっかけにそう考えるようになりました。軍隊というのは、体はツライですが、演技は感情でするものなので軍隊に行くこと自体はツラく考えていません。今日のファンミーティングは兵役前ということに重点は置いていなくて、30歳を目前にして今まで通り過ぎてしまったこと、自分が出来なかったことを振り返りながらファンのみなさんに感謝の気持ちを伝えたいということのほうが大きかったです。

<B>―2年間の軍隊生活に期待することはありますか?</b>
この先もずっと演技をしていくと思いますので、演技をするうえで友達に会える最後の機会だと思います。さっきも話したようにツライとき時というのは絆が深まりますよね。

<B>―30歳を目前とした今の心境をお聞かせいただけますか。</b>
昔は30歳になったら何でも出来るのではないかと思っていました。前に「四捨五入」という作品に出た時には、30歳になったらソウルに大きなビルを建てて、結婚もしているだろうなと思っていました(笑)でも計画通りにはいかなかったです(笑)でも、一生懸命仕事をしてきた自分を褒めてあげたいなという気持ちはありますね。

<B>―30代になってからも持ち続けたい目標というのはありますか?</b>
死ぬまで大人にはなりきりたくないですね。もちろん大人にはなっていくと思いますが、子供のような部分は持ち合わせていたいです。そうすれば澄んだ目で、純粋な気持ちで色んな作品に携われるのではないかと思います。

<B>―これまでの俳優人生で一番影響を受けた方はいらっしゃいますか?</b>
マネジャーさんです。高校1年生の時から一緒に仕事をしてきた方で、お互い何も知らないときからご飯を食べさせてもらったりして、がむしゃらに二人で今までやってきました。人脈なども使わず、近道をしないで、言わばオーディションの列に並んで役を勝ち取ったような感じでした。監督ですとチャン・ゴンジェ監督、俳優だとリュ・スンス先輩などが挙げられますね。それから当然ですが両親もですね。

<B>―お芝居中は緊張してベッドでも寝ないと仰っていましたが、何をしているときが一番楽しいですか?</b>
現場で撮影しているときが一番楽しいです。一番ツラくて緊張する場面でもありますが、一番楽しい場でもあります。

<B>―眠気には耐えられますか?</b>
耐えられます。いつでもどんな時でも、というわけにはいきませんが(笑)

<B>―ソ・ジュニョンさんにとっての活力となるものは何ですか?</b>
今は姪です。すごくかわいいです。

<B>―自分の子供も欲しくなったりはしませんか?</b>
姪だからかわいいっていうのがありますよね。みなさんも分かってもらえるかと思いますが(笑)

<B>―今日のファンミーティングに来られなかったファンのみなさんにメッセージをお願いします。</b>
今日が最後ではないので残念がらずに、また次に色々準備をしたいと思います。今日と同じことはしたくないので時間はかかってしまうかもしれませんが、また違う姿をお見せできればと思います。自分の真心込めた姿をお見せします。

<B>―先ほどのファンミーティング内で「俳優になってよかったことは?」という質問にうまく答えていたかと思いますが、3年前のインタビューでは「難しい」とおっしゃっていました。この3年間で色々と変化があったかと思いますが、どのようなことがありましたか?</b>
変化はものすごくありました。俳優としても個人としてもたくさん変化がありました。それは去年の年末からことしの5月頃までに起こったことで、自分の人生に起こりうるべきことはすべて起きたのではないかと思います。自分としては、そのことで一歩前進できたのではないかと思います。

<B>―デビューしてから変わったもの、変わらなかったものは何ですか?</b>
変わらないのは、すごく緊張することです。本当にこれは全然治らないですね(笑)もう一つはおもちゃが好きで、今でもおもちゃで遊んだりします。変わったことはたくさんあります。変わらなかったと言ったもの以外はすべて変わったといってもいいのではないかと思いますし、変わるのが当たり前ですよね。ファンミーティング1部でファンの方にプレゼントした本の中のインタビューで真剣に答えた話があります。例えば、先週の自分を振り返って恥ずかしいなと思ったら、もうそれは先週と今週では変わっているという話がありました。

<B>―以前よりも表情が明るくなって、ゆとりや余裕を感じるように思うのですがいかがですか?ファンミーティング中の表情もイキイキしているように見えました。</b>
ファンミーティングを3年間やっていなかった理由が、誰かにこれをやれと言われたものをやるのがイヤだったんです。今回のファンミーティングは自分でも色々提案しましたし、能動的に関わろうと思いました。余裕というよりは自分の特技を披露する場と思ってもらえたらと思います。みなさんにお見せしたかったものも多かったですし、何か決められたイベントというよりも自分のことについてみなさんと話し合える場であればいいと思いました。まだ若いですが、一つ一つ年を取るにつれて緊張しているのがわからないようになっているのかもしれません。

<B>―それが表情に出ているんですね。</b>
もともとウソがつけないタイプです。何か気に食わないことがあったりすると、すぐ表情に出てしまいます。本当はいけないことですけどね(笑)

<B>―20代はずっと走り続けてきたというお話がありましたが、その間に起こったツラかったことや悲しかったことはどのように乗り越えてきましたか?</b>
さっき歌った歌詞の中にもありましたが、ふと自分の人生を振り返ってみたときに残念に思うことがありました。それは一日一日を楽しんでいるのではなく、なんとか耐えていると感じてしまっていたことです。同じ一日を過ごすのであれば楽しもうと考えて、どんなに腹を立ててもいいしイライラしてもいいけど、それを残念だと思わないように考えるようになりました。歌詞には「一日一日がどんどん離れて行ってしまう」とありますが、そう思わないようにしました。

<B>―先ほど影響を受けた人物はマネジャーさんというお話がありましたが、何か印象に残っている言葉はありますか?</b>
自分の人生の中に存在するだけで大きな存在の人っていると思いますが、そんな人です。誰にとっても、その人がいるだけで存在価値がある人っていると思います。僕の場合はマネジャーや先輩俳優、両親、そして先ほど話した姪もそうですね。

<B>―今少しウルッとしてしまったように見えたのですが?</b>
そういう瞬間もありますよね(笑)普段から涙もろいほうです。ドラマや映画を観てひとりで泣くこともあります。

<B>―ソ・ジュニョンさんは周りの人を大事にされる方ですね。</b>
周りの人を大切にしてこそ自分のことも応援してもらえるし、愛してもらえるのではないかと思いますね。



 インタビュー中も一問一問丁寧に受け答えしてくれ、まさに好青年といった誠実な姿が印象的だった。
これからソ・ジュニョンの演技をしばらく見ることができないが、2年後にどんな俳優として戻ってくるのか非常に楽しみである。

Copyrights(C)wowkorea.jp 0