恐怖の化学ガス訓練。防毒マスクをはずさなければならない(写真/韓国陸軍公式サイトより)
恐怖の化学ガス訓練。防毒マスクをはずさなければならない(写真/韓国陸軍公式サイトより)
■重要訓練が次々に続く
 入隊してから2週目になると、軍人としての心構えや行動する目的を学ぶ精神教育を受ける。さらに、敬礼や制式(立ち方や行進の仕方など)の立ち居振る舞いを徹底的に仕込まれる。

 同時に、軍隊式の体操を習ったり、軍歌を覚えたりする。体力鍛練のためのランニング中にみんなで気合を入れて軍歌を歌うので、新兵はかならず軍歌を覚えなければならない。

 体力テストも行なわれる。肥満状態で入隊した新兵の場合、体力テストは最初の関門だ。3キロ走の合格タイムは15分36秒以内。不合格になれば、二次テスト、三次テストでの合格を狙う。

 3週目から5週目にかけて、戦闘技能の訓練に入る。まずは小銃の操作や管理を学ぶ。小銃を分解して組み立てるという操作を繰り返す。

 次に射撃予備訓練で銃の構え方やマトの狙い方を学ぶ。その後は、警戒訓練に移る。軍人として特に重要な軍務だ。この警戒訓練によって、敵の襲来がないかを常に確認して非常時に備える。

 次に学ぶのは救急法。緊急のときにどう処置したらいいかを学んだり、人工呼吸の方法を徹底的に訓練する。これは社会に戻ったときも大いに役立つ。

 そして、誰もが恐れるのが化学ガス訓練で、敵が化学ガスを使ったときを想定して行なわれる。専用の部屋に入り、催涙ガスを浴びせられる。その訓練に関しては、誰もが「一番辛かった」と言うほどで、涙や鼻水やよだれなどが止まらなくなり、新兵たちは大変な苦痛を味わう。

■仲間と一緒に乗り越えていく
 続いて、手榴弾の扱い方と投げ方を学ぶ。

 実戦を想定した訓練ではマンツーマンでついた教官が「安全ピンを抜け」「投げろ」と命令を出し、それに従って素早く行動する。かなり危険をともなう訓練だ。

 次に、正確な銃の撃ち方を学ぶ。25メートル先のマトに正確に当てるための訓練を徹底的に行なうのである。

 その後、遊撃訓練が何度も実施される。地面に這いつくばったうえで、障害物を乗り越えながら移動して、仮想の敵を見つけたら、うつ伏せになった状態で銃を構えて撃つ。

 銃が地面につかないように抱えながら移動するのは困難を伴い、日常生活にはまったくない動きなので、それに慣れるまで大変な苦労がある。

 そうした訓練を繰り返していくと、もう全身が筋肉痛で夜も痛みが消えないのだが、それは自分だけでなく同じ訓練をしている誰もが経験していること。必ず乗り越えていかなければならない苦痛なのである。

 自分だけが辛ければなかなか乗り越えることはできないが、「一緒に訓練を受けているみんなと一緒に乗り越えていくんだ」という気持ちがあると、それが強い精神力となって厳しい訓練を無事にこなせるようになる。

 さらに、テントを張って宿泊する野営訓練が行なわれる。ここでは、素早くテントを張ったり畳んだりすることを覚えていく。


(文=康 熙奉〔カン ヒボン〕)

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