映画「ジスル」
映画「ジスル」
済州4・3抗争(1948年4月3日、在朝鮮アメリカ陸軍司令部軍政庁支配下にある韓国・済州島で起こった島民の蜂起にともない、南朝鮮国防警備隊、韓国軍、韓国警察、朝鮮半島本土の右翼青年団などが1954年9月21日までの期間に引き起こした一連の島民虐殺事件)を扱った韓国映画「ジスル」が、漫画化されることが決定した。

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 富川市(プチョンシ)傘下の韓国漫画映像振興院は、作家キム・グムスク漫画家が描いた漫画「ジスル」を先ごろまとめたと28日、明らかにした。

 同漫画は、物語なしに水墨画形式の漫画として構成されたのが特徴的だ。また出版前、フランスの出版社と契約を結んだという。

 漫画家キム・ホンモ氏は「漫画『ジスル』は、済州市民の心の痛みを癒してくれる我々のリクイエムである」とし「原作ジスルをキム作家特有の筆と墨で意味深く表現してくれた」と評価した。

 済州4.3事件当時、命令に沿って命を奪おうとした軍人と生き残ろうとする住民に焦点を当て、両者に同等の視線で表現した映画「ジスル」は、韓国映画では初めてサンデンス映画祭で最高賞を受賞。また、釜山国際映画祭で市民評論家賞を受賞するなど、作品性で認められた。

 キム作家はことし1月、フランス・アングレーム国際漫画祭で開かれた「日本軍慰安婦被害者 韓国漫画企画展-負けない花」イベントに短編漫画「秘密」を出品。現地で高い評価を受けた。

 彼は、フランスで16年間過ごし、彫刻・漫画活動を行い、イ・ヒジェの「看板スター」やオ・セヨンの「金持ちの絵日記」などをフランス語に翻訳し、現地に広めた。

 パク・ウンソン韓国漫画映像振興院広報課長は「フランスで出版契約を結んだということは、作品性と表現力を認められたということで大変意味のあること」とし「国内でも多くの関心が寄せられるだろう」と期待感を示した。


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