PSYの“馬ダンス”振付師イ・ジュソン氏=聯合ニュース
PSYの“馬ダンス”振付師イ・ジュソン氏=聯合ニュース
韓国歌手PSYのヒット中の楽曲「江南スタイル」が4日、YouTube(ユーチューブ)閲覧数1億件を突破し、新記録を打ち立てている。K-POPの人気アイドルグループのミュージックビデオ(以下、MV)でさえ、一月で500万件に至るのが難しい状況でPSYは、一日平均500万件ずつアクセス数を伸ばしているという計算だ。

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 「江南スタイル」のMVが世界的な人気を受ける要因には“馬ダンス”がある。各パロディ映像にも同ダンスが出現しており、「江南スタイル」が海外に一瞬にして広まるのに大きな役割を果たしている。馬ダンスはPSYと2004年から共に活動してきたダンスチーム「マニア(mania)」のイ・ジュソン団長が制作したものだ。

 7日にインタビューに応じたイ団長は「海外で馬ダンスを真似た映像を見ると、正直うれしい」とし、「韓国国内のクラブでは流行るかもしれない、と予想はしていたが、世界的に好評を得られるとは思わなかった」と笑う。

 また彼は「(江南スタイルの)歌を100回聴いた後、クラブシーンでどんなダンスに人気が出るかと考えました。僕が若かったころ(1988~89年)のクラブでも“ダンスマニア”たちが“馬ダンス”と呼ぶダンスがあったんです。最近の(ダンスにおける)動作とはたいぶ異なるものでした。その時の感覚を参考にしながら、馬の動作を変形させた上で手の動きを加えました。クラブで若者たちが飛び跳ねる姿も表し、完成したのです」と説明した。

 馬ダンスは両足でステップを踏み、手を前に出して乗馬をしているようなダンスだ。集団でも可能なほど、真似しやすい楽しさがある。イ団長は「本当はそんなに簡単な動きではありません。踊りやすいように見えはしますが…。何よりPSYが独特で面白く馬ダンスをこなしている」と話した。

 馬ダンスのポイントは足のステップにあるという。「右足-左足-右足-右足、左足-右足-左足-左足を繰り返しながら飛び跳ねればいいんです。パロディ動画をたくさん見ましたが、ほとんどがめちゃくちゃです(笑)。特に踊る際、膝(ひざ)が外に広がりすぎてはいけないのですが、女性がよりそうなってしまう傾向があるようですね」

 それでは、YouTubeに掲載されたパロディ動画の中で、最も馬ダンスを上手く踊れている動画はどれだろう。彼は「正確な出処はわかりませんが、クラブで米軍の方たちが『江南スタイル』を歌いながら踊る動画が印象的でした」と答えた。

 このように馬ダンスが世界的に広まる中、彼が得る収益はない。音楽の著作権は保護されているが、振り付けの場合、著作権が認定されない。「実際、ダンスは同じような動作が多すぎて、特定の動きに対する著作権を受けることが難しいのです。全世界で振付師と呼ばれる人も多いため、同じ動作が出る確率も高いからです」。しかし、彼は、「約20年間、『god』をはじめとする多くの歌手の振り付けを担当した。(著作権に関して)時にくやしい思いをすることもある」とし、「振り付けに著作権がないことは問題だ」と話した。

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