メイキング写真
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来る6月9日(土)日本公開となる韓国映画「ハロー!? ゴースト」(提供・配給:ツイン/配給協力:太秦/協力:パラマウント ジャパン)の主演チャ・テヒョン、ヒロイン役カン・イェウォン、本作で監督デビューを果たし注目を浴びるキム・ヨンタク監督のオフィシャルインタビューが届いた。

韓国映画「ハロー!?ゴースト」のキャスト、公開日、あらすじ

 韓国映画「ハロー!? ゴースト」は大ヒット作「猟奇的な彼女」のチャ・テヒョンが1人5役に挑戦し、韓国公開からわずか2か月でハリウッドリメイクが決定した超注目作品。チャ・テヒョンは、4人の個性豊かなゴーストにとり憑かれる主人公を演じ、次々と憑依するゴーストのキャラクターによって、表情、口調、ジェスチャーを変幻自在に演じ分ける。これまでのどの作品よりもキャラクター研究に力を注いだという神がかったコメディ演技は見逃せない。“人生の孤独”と“大切な人がそばにいる幸せ”という普遍的なテーマを笑いと感動で描いた本作は、「大笑いしながら、今生きていることへの幸せを感じることができるコメディを作りたい」というキム監督の想いどおり、人生の愛おしさに気づかせてくれる。

 以下はオフィシャルインタビューでの質疑応答。

■主演チャ・テヒョン 
<b>-この映画の出演を決めた理由は。</b>
コメディでありながら、とてもシナリオがよく練られていて内容が深かった。コメディ作品で、内容が薄くて俳優にだけ依存するような作品だとついオーバーリアクションになりがちだけど、今回は全くそうではなかったですね。

<b>-今回は1人5役に挑戦でしたが、いかがでしたか。</b>
これまでも「チャ・テヒョンがワンマンショーをしている」とずいぶん言われてきましたが、今回はそんなレベルではありません。一人で担う役割があまりにも大きかったですね。シナリオを読んだ時は、CGで処理するのだろうと想像していたのが、全く違ったんです!なんの特殊効果もなく、ゴーストたちが乗り移って、そして出て行くのをすべてひとりで表現しないといけなかった。もちろん効果音ぐらいはつけてくれたでしょうが(笑)。

<b>-意外ですね。CGをたくさん使っていたように思えました。</b>
キム監督はこれまでのゴースト映画と差別化するために、生きている人間となんら変わらないゴーストを望んでいたんです。僕が4人のゴーストをおんぶして歩く場面があるのですが、4人の俳優たちを全員ワイヤーで吊るして本当におんぶしたんですよ。ワイヤーの線を消すところはCG処理をしていますが。私よりもおんぶされているほうが苦労したはずです。特に体重の重いコ・チャンソクさんはさぞかし大変だったと思いますよ。

<b>-4人のゴーストたちに次々と憑依されるという演技はどうでしたか。</b>
ゴースト役の俳優たちの前で、その人を真似る演技をするというのがとても恥ずかしかったです。本人を横にしながら真似をするのは容易なことではありません。幸い、チャンソクさん、イ・ムンス先輩、チャン・ヨンナムさん、チョン・ボグンさん、それぞれとても特徴があったので助かりました。

■ヒロイン役カン・イェウォン
<b>-完成した映画を初めて見たとき、いかがでしたか。</b>
シナリオの段階で内容は全部知っていたはずなのに、試写では大泣きしました。監督の手腕が素晴らしかったのだと思います。終盤のオチは本当に「シックス・センス」を超えるようなオチではないでしょうか(笑)。

<b>-脚本を読んだ印象は。</b>
やはりオチの部分がすごく衝撃的でした。ですが、オチというより本当にシナリオの完成度が高かったのです。一気に読んですぐに出演したい、この監督と映画を撮りたいと思いました。私は観客の立場として自分が見たい映画に出演すると決めています。この映画がまさにそうでした。また、チャ・テヒョンさんはすべての女優たちが共演したいと思っている俳優です。私もずっと共演したいと思っていたので、うれしかったです。

<b>-どんな役作りをされましたか。</b>
職場がホスピスという設定だったので、実際ホスピスの看護師たちに会いに行きました。1年、5年、10年という別々のキャリアを持つ看護士たちに会って話を聞きました。また、ホスピスを経験した方の本も読みました。また父親に対する恨みという部分は、監督と一緒に具体化していきました。監督が簡単にOKを出すタイプの方ではなく、息遣いや視線、話し方やテンポという細かい部分すべてに指示を出してくれました。

<b>-ゴーストたちと演技する設定で、俳優たちが目の前にいながら見えないふりをして演技したわけですが、難しかったですか。</b>
不思議ですが、見えないふりをして演技をするというのは思ったよりも意識せずうまくできました。監督から本当に何もないように演技しろと指示されたので。NGも出ませんでした。ただチャ・テヒョンさんだけを見て演技しました。

■キム・ヨンタク監督
<b>-シナリオの力が非常に大きいという評価をどう受け止めていますか。</b>
ありがたいお話ですが、演出を初めて経験する立場では演出力が不足しているという意味にも捉えられますよね(笑)。映画シナリオ作家として9年間活動してきました。毎回同じように起承転結の構造で流れていくシナリオが大嫌いだったので、構造も全く新しいものに挑戦したかったのです。

<b>-本作のアイデアが浮かんだきっかけは。</b>
さびしい人間がさびしくなくなる方法は他人と会うことです。なので、他人と会ってさびしくなくなるという話を作りたいと思ったのです。大きな枠組みができてすぐに話を構成することができましたが、初稿が完成するまで約3か月もかかりました。前半に重点を置かず、終盤に最大のポイントを持ってこられるよう、シナリオ作業と演出を行いました。2回、3回見た後でもつじつまが合うよう伏線に気をつけたのです。

<b>-シナリオ作家として長く活躍された後、念願の監督デビューとなりましたね。</b>
口ではシナリオが大事だと言われますが、現場では監督の演出で進行していくのが現実で、剥奪感が大きいです。実際に監督をしてみると、シナリオの作業が一番大変なように思えました。そのような影の部分への評価がなされないことが悔しいですね。

<b>-初監督はいかがでしたか。</b>
新人監督なのに周囲からどんなに言われたことか。私に振り回されるとか、いろいろ干渉しすぎるとか。しかし、みんなからの信頼があり何とか完成できました。すべてのスタッフが全力をかけて取り組んでくれたおかげです。今の段階のベストを尽くせたと思います。チャ・テヒョンさんもやり残したことはないと言ってくれました。

<b>-撮影現場で思い出に残っているエピソードを教えてください。</b>
海のシーンで、5月で水温が低く、何度も撮り直しているうちに、チャ・テヒョンさんが悪寒がするということで倒れそうになりました。しかし、まだ撮影シーンが残っていて。「撮影しなかったら後悔しそうだ」と話したら、チャ・テヒョンさんが震えながら「わかった」と。映画を見ると彼が震えているのがわかります。

<b>-俳優陣の演技はいかがでしたか。</b>
全俳優がやりにくい監督だと話していました。既存のコメディを撮るのとは違った演出をしますから。チャ・テヒョンさんもはじめはとても大変そうでした。普通の監督はもっと笑わせようとするはずが、私が抑えたのです。私が理解しているチャ・テヒョンという俳優はとても深みのある表情ができるのに、コメディ路線ばかりでとても軽く見えていて、ずっと惜しいなと思っていたのです。チャ・テヒョンさんにはこの映画を通して一番シリアスな表情を見せてあげると約束しました。

映画「ハロー!? ゴースト」は6月9日(土)より、新宿武蔵野館ほかにて他全国順次ロードショー。



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