ろう学校の教職員4人が5年間にわたり、聴覚障害者の女生徒らに性的暴行を加えた事件がモチーフの映画「トガニ」(るつぼの意味)が大きな話題を集めている。この映画の舞台となった学校の社会福祉法人は校名を変更をしようとしたが、認められなかったことが29日、明らかになった。学校のある光州市市長が安易な事件の幕引きに疑問を持っていたため。またセンセーショナルを巻き起こした映画の力で、警察も再捜査を開始した。

 光州市によると、同校法人は昨年7月、校名の変更を柱とする定款の変更の承認を許認可権を持つ市に求めた。これに対し、市は定款変更の理由が不十分として、承認しなかったという。当時、同事件の真相究明を求める市民団体などが校名の変更に強く反発していた。

 光州市関係者は承認拒否の理由について、「事件に対する法的問題は解決されたが、市長が道徳的な問題が残っていると最終判断し、承認しなかった」と話した。

 光州のろう学校で2000年から5年間にわたり、同校の教職員が聴覚障害者の生徒に対し起こした性暴力事件を描いている。当時、加害者4人は裁判で実刑を言い渡されたが、すぐ復職し、問題となった。

 22日に公開された同映画はショッキングな内容が話題となり5日間で観客動員数100万人を突破した。インターネット上では、事件を起こした教職員に憤りを感じた観客を中心に、事件の再捜査を求める意見が殺到した。
 また、加害者の教職員4人に軽い処分を言い渡した裁判所への非難の声が高まっている。これを受け、地元警察は特別捜査チームを設置し、事件に関する再捜査に着手した。

Copyright 2011(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0