イ・ジョンヒョン=(聯合ニュース)
イ・ジョンヒョン=(聯合ニュース)
韓国女優としてデビューし、AVA(エイバ)の名で歌手としても活動するイ・ジョンヒョンは、ステージに登場するたびに強烈な印象を与える。歌、衣装、パフォーマンスを有機的に組み合わせ、聴覚より視覚に訴えるため、歌唱力よりも新たなコンセプトのアイデアに大きな拍手が送られる。

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 ヒット曲『変えろ』ではひれをつけた人魚、『アリアリ』では原始人を模した野性的な女性として登場した。先ごろ発表した7枚目アルバム『イ・ジョンヒョン007th』では、殺し屋にふんしている。俳優が役を演じるように、アルバムを発表するたびに自身の配役を決めているかのようだ。

 彼女のこうしたチャレンジに、米大手レコードレーベル、インタースコープ・レコードのジミー・アイオビン会長が目をつけた。同社に所属するレディー・ガガの韓国公演にゲスト出演する韓国人歌手を探していた際、イ・ジョンヒョンのミュージックビデオを見て彼女を抜てきした。大胆なファッションと行動で話題を集めるレディー・ガガも、イ・ジョンヒョンのステージを見て「一体誰なの」と尋ねたという。イ・ジョンヒョンは現在、インタースコープと米国進出を協議中だ。

 新譜を出すたび、新しいイメージを見せなければというプレッシャーも大きくなったはずだが、イ・ジョンヒョンは「計画的というより、やりたければやるという性格」なのだと自評し、そうした負担感をみじんものぞかせない。

 「昨年からキラー(殺し屋)に変身したら面白いだろうと考えていました。7枚目のアルバムでは複雑なメロディーを捨てたので、イメージも抽象的なキャラクターをやめ、タイトル曲(『怪しい男』)に合うものに決めたんです。米国で銃に似せた小物を買ったり、準備もとても楽しかったです」。

 『怪しい男』は強烈なリズムのシンセポップで、浮気した恋人に壮絶な警告を告げる歌詞が、殺し屋というコンセプトとよくマッチしている。女性なら1度はこんな経験があっただろうから、歌詞は共感を呼ぶだろうと話す。
 アルバムには、エレクトロニックサウンドが際立つ曲ばかりでなく、耳を刺激するバラード曲『縁』も収録されている。

 バラードは好きだが、今のところはダンス曲が楽しいというイ・ジョンヒョン。「自分のステージを見て、楽しんでもらうということを、自分自身が楽しんでいます。バラードで活動すれば少し退屈するような気もしますね」。
 ダンス曲で勝負するだけに、パフォーマンスを前面に出した10~20代のアイドル歌手との競争が気になるに違いないと思えば、「後輩が増えたので、競争というより先輩としてしっかりやらないと、という責任感を感じる」と笑う。

 最近のアイドル歌手なら珍しくないが、イ・ジョンヒョンは前々から韓国と中国を行き来し、演技と歌手活動を並行していた。中国の歌手たちが彼女のヒット曲を編曲して歌っているため、中国語圏での認知度は高い。最近ではチェン・カイコー、ジョン・ウー監督の映画スタッフと中国ドラマ「孔子」を撮影、孔子の初恋の女性を演じた。中国大作ドラマのオファーが途切れないが、秋ごろに韓国で映画に出演するため、脚本を検討中だという。

 1996年に16歳で女優デビューし、1999年からは歌手としての活動を始めた。芸能人生活はことしで14年目を数え、いつしか30歳と、結婚も考えるべき年になった。
 先ごろ俳優チャン・ドンゴンとコ・ソヨンの結婚式に出席した彼女は、「2人が幸せそうでうらやましかった」としながらも、まだ結婚する気はないときっぱり。3年以上交際している恋人は香港におり、2か月に1回会う状態だが、おかしなことに年を取るにつれ仕事がよくなる、という。「面白いアイデアを思いつくと幸せだし、良く眠れてエンドルフィンがわき出てきます。仕事をしながらカタルシス(浄化)を感じますね」。



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