俳優のパク・チュンフンは1986年に映画『カムボ』でデビューしてから25年間、40本の映画に出演した。39作品目の映画『僕のやくざみたいな恋人』(キム・グァンシク監督)は20日に封切りされる予定で、40番目の映画『月の光をくみ上げる』(イム・グォンテク監督)は今月初めに撮影を終えた。
ソウル・三清洞で会ったパク・チュンフンはこれまでのすべての映画で最善を尽くしたと振り返り、「結果に満足できないことはあっても、後悔はない」と語った。
パク・チュンフンは『僕のやくざみたいな恋人』で、半地下の部屋に住む三流やくざ、ドンチョルを演じた。隣に住む就職準備中の女性、セジン(チョン・ユミ)とはしょちゅう言い争いながら徐々に近づいていく。
腹を抱えて笑いながらも、胸にじんとくるこの映画で、パク・チュンフンは温かい心を持つやくざを充実に演じた。出演作『トゥー・カップス』(1993年)は才能で撮る作品だったとすれば、今回のようにキャタクターと一つにならなければならない作品はもっと気を使わなければならなかったという。
また、今回の作品では自然に演じることに集中した。状況やシーンの流れが自然な笑いと感動を与えなければならないという点で監督と考えが一致した。
ヒット作だった『ラジオスター』(2006年)の次の作品『海雲台』(2009年)では地質学者を演じたが、観客の評価は好意的なものではなかった。パク・チュンフンは「津波が来るのに人々を非難させられない無気力なキャラクターでしたが、観客がわたし期待したのは無気力なものではなかったようです」と振り返る。自身に対する観客の高い期待を感じたという。
『僕のやくざみたいな恋人』も『海雲台』のユン・ジェギュン監督との縁で出演した作品だ。同映画に制作者として参加したユン監督から「生き生きとしたキャラクターがある」と出演依頼を受けた。そのとき、うまく作れば有意義で面白みのある良い作品になると思った。
映画に対する周辺の反応を聞くと、「自分の口で『良かった』というのは恥ずかしい」と笑った。しかし、この次の言葉からは、観客から愛されたいという強い熱望が感じられた。「映画を撮るときに、”この場合は観客が…””観客の立場では…”のような話を1日に20~30回以上はします。その回数は撮影が終わるころになると数千回になります。つまり、映画は一から十まで観客のために作るものということです。数か月間の撮影後、観客から良い反応が出ると最高です。観客の反応が映画の全部ともいえます」。
出演作に登場するキャラクターのうち、好きなものキャラクターについて尋ねると、観客が愛着を持ったキャラクターと同じだと答えた。最近は『ラジオスター』『黄山ヶ原』『情け容赦なし』のキャラクターが観客から愛されたようだと語る。
パク・チュンフンはツイッターを利用している代表的なスターで、3万人を超えるフォーロワーを持っている。ツイッターをやるのは休息のようなもので、名前が知られた俳優だけにオフラインでさまざまな人と会うのは難しいが、オンライン上で思いをやりとりできるのが魅力だと語った。
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