チャン・ヒョク=21日、ソウル(聯合ニュース)
チャン・ヒョク=21日、ソウル(聯合ニュース)
韓国KBS第2ドラマ『推奴』が放送開始から4話目にして30%を超える視聴率をたたき出し、ブームを巻き起こしている。主役を演じる俳優のチャン・ヒョクはこのドラマに出演後、日進月歩を遂げているとの評価を受けている。

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 20日にインタビューに応じたチャン・ヒョクは、撮影現場にいると視聴率が高いのかどうかはよく分からないが、ドラマを見てくれる視聴者が多いのはうれしいことだと喜んだ。

 チャン・ヒョクが演じるデギルは、もともとは両班(貴族階級)だったが、丙子胡乱(1636年から翌年にかけての清による朝鮮侵略)で一族が滅び、路頭に迷う。温室育ちだったデギルは、10年の歳月が流れ、逃亡する奴婢(ぬひ)を追う荒々しい「推奴輩」となっている。

 情け容赦なしに奴婢を捕まえるデギルを生き生きと演じているチャンヒョクは、9年前から習っている截拳道で鍛えたアクションの実力を思う存分発揮している。デギルのキャラクターを作り上げていく過程も楽しいという。

 デギルの性格については「表面は荒々しいが、中身はそうじゃない。両班だったころの感性が残っている」と分析する。賤民の扱いを受ける推奴が人間的になるのは容易ではないが、デギルは両班だったため悪人にはならないという。

 金さえ手に入るなら誰でも追いかけるデギルだが、必死に捕まえた奴婢の親子を逃がしてやったりもする。チャン・ヒョクは「デギルは正義を重んじるような人物ではない。親子を逃がしてやったのは、そのときたまたまその親子がかわいそうに思えたからだ。デギルは今、善と悪の間を行き来しながら悪らつに奴婢を追いかけるが、人間的な面を完全に捨ててはいない。その両面性に魅かれる」と話す。

 一方でデギルは、両班だったころに恋心を寄せていたが生き別れになった奴婢のオンニョン(イ・ダヘ)を探し続けている。
 チャン・ヒョクは、デギルはオンニョンを探し出した後にどうするかを考えておらず、ただひたすら彼女を探しているのだと解釈している。デギルにとってオンニョンは、過去10年の歳月の象徴だという。愛するがために探すことに執着しているが、その執着には、彼女の兄がデギルの家に放火し家を潰したことに対する憎悪の念もある。デギルがオンニョンを探し続けるのは、彼女がデギルの存在意味であると同時に、両班家の息子から推奴になった理由を説明する人物だからだという。

 チャン・ヒョクとって、この5年間は個人的にいろいろなことが起きた。兵役逃れ疑惑が表ざたになり、追われるようにして軍に入隊し、兵役を終えた。電撃結婚後は2児の父親になった。3年間で6作品に出演し、休まず仕事をした。このような過程を経て彼は、「気取った雰囲気がなくなり、味わい深い演技をするようになった」という評価を受けるようになった。

 自身の年齢にふさわしい生き方をしていると感じているチャン・ヒョク。「多くのことを学び、悟った。一年ずつ年を重ね、さまざまな経験が積み重なって今日の自分がある。俳優にとって魅力的な年齢は30代半ばから40代半ばではないかと思っている。これからがスタートだ」とし、困難を乗り越え父親になった今がとても幸せだと語る。今後は、結婚した俳優も魅力的だという点をみせたいと笑顔を見せた。

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