左からツァイ・ユエシュン監督、ソン代表、石井監督=11日、ソウル(聯合ニュース)
左からツァイ・ユエシュン監督、ソン代表、石井監督=11日、ソウル(聯合ニュース)
韓国、日本、台湾でそれぞれ制作・放送されたドラマ『花より男子~Boys Over Flowers』の制作陣が、11日にソウル・三成洞の韓国総合展示場(COEX)で記者懇談会を開いた。3カ国の制作陣はその席で、同ドラマの放送が社会的に大きな変化をもたらしたと評価した。

韓国ドラマ「花より男子~Boys Over Flowers」のネタバレあらすじ、キャスト、視聴率、相関図、感想

 韓国版『花より男子』は1~3月にKBS第2で放送され大人気を博した。台湾版は2002年に、日本版は2005年に放送され成功を収めている。
 韓国版『花より男子』の制作会社・グループ8のソン・ビョンジュン代表は、「ドラマの編成で地上波3局の視聴率合計が50%から70%に上昇した。良いコンテンツさえあれば、テレビもまだ10代の若者らを引きつけられることを確認した」と述べた。ドラマの著作権ではサウンドトラックだけでなくその楽譜までが販売され、大きな収益を得たほか、低迷した広告市場にも活力を吹き込むなど経済的な効果が大きかったと紹介した。

 台湾版のツァイ・ユエシュン監督は、過去の伝統的なスターにばかり依存していた台湾のドラマが、『花より男子』以降はアイドルスターを成長させられるようになったとし、東南アジア内の「華流」現象もこのドラマに始まったと評価した。日本版の石井康晴監督も、テレビドラマの成功が映画の成功に続くという現象がこのドラマから始まったと伝えた。

 ドラマがヒットした背景についてソン代表は、似たような素材を扱ったドラマは見どころがほぼ同じにならざるを得ないと前提し、むしろ親しみやすいストーリーで視聴者をリラックスさせたことが成功につながったと評した。ツァイ監督は、原作が国境を越えだれもが共感できるラブストーリーだった点を、石井監督は原作のキャラクターが持つ強い力を成功要因に挙げた。

 韓国と台湾の制作陣は、ドラマが日本漫画を原作としているため、実情に合わせてやや内容を変えたものの、原作を最大限反映させようとしたと紹介した。ソン代表は、ヒロインが集団でいじめにあう部分はトーンダウンさせ、ヒロインも原作と違い医者を目指す女性に設定するなど、一部で韓国の情緒を考慮したが、原作の持つ「香り」を伝えようと、できる限りエピソードをそのまま生かしたと話した。

 また、最初の著作権契約の際、日本のヒロインの名前(牧野つくし)をそのま使うよう求められ、交渉が決裂しそうになったと紹介。「つくし」を「芝」を意味する「ジャンディ」に変えることで、原作者の意向を尊重しながらも韓国式に直すことを提案し、ようやく受け入れられたと明かした。
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