ドラマでの“話し方”が熱戦を極めている。これは“身言書判”ともいい、人の“出来”をこの4文字が表しているのだ。
短い時間でキャラクターの性格を表現しなければならないドラマでは特に、外見(身)、発言(言)を通して視聴者の理解を得ようとする。
外見の変化を通して変身を表すのと同様に、俳優たちは最近“話し方”や“イントネーション”を通して演じるキャラクターの性格を表現している。

キム・ミョンミン の最新ニュースまとめ

キム・ミョンミンMBC<ベートーベン・ウィルス>
外国映画を研究して“気難しい話し方”を作り上げる

キム・ミョンミンはMBC<ベートーベン・ウィルス>の独りよがりなマエストロ(イタリア語で名指揮者を意味する)カン・マエを演じるため、話し方やイントネーションを変えた。他人を相手に“救えない奴”、“クソ野郎”などと呼ぶ単語にも驚いてしまうが、相手を見下すような話し方でカン・マエの性格を端的に表しているのだ。

劇中、団員たちに向かって「おまえたちは俺の楽器だ。古い楽器、新しい楽器、泣きながら飛び出したクソ野郎な楽器!おまえたちは、ただの犬で俺が主人公なんだ!」と叫ぶカン・マエは、他人が団員たちに対してむやみに対抗するときには「私の団員です!無視していたのは、私がきちんと見ることができなかったわけで… 私のせいです!」と怒鳴り、いじけた団員たちを励ます“カリスマ”を見せる。

このような話し方は、キム・ミョンミンが外国映画を観ながら研究したという。首を押してはっきりと話すカン・マエの話し方には、相手を圧倒する妙な力がある。キム・ミョンミンは「映画『アマデウス』や『敬愛なるベートーベン』を見ると外国人特有のトーンがある。とても気難しくもあるが、純粋に見えたので韓国語にしてみた」とカン・マエの話し方が生まれた経緯を明かした。

ムン・グニョン-SBS『風の絵師』
“美”を捨てて、実生活も男性のように

ムン・グニョンはSBS『風の絵師』を通して、5年ぶりにブラウン管へ復帰しイメージを大きく変えた。子役からスタートし、これまでの少女的なイメージを一新して“男性的な女性”に生まれ変わったのだ。外見こそは、男性用の衣装で着飾り美少年となっても、可愛らしい美声が障害物となってしまった。
しかし、キム・ホドンの後ろで「おい、この乞食みたいな奴!」と叫ぶムン・グニョンの姿からは“国民の妹”のイメージを見ることはできない。自身を“豆粒”と呼ぶキム・ホドンへ「豆粒、豆粒言わないでください!聞くだけで気分が悪いです!」とふざけた言い方をするシーンは話題となった。

ムン・グニョンは話し方を変えていくことに関して、苦労を惜しまなかった。実生活でも低音で荒い男性的な声を出そうと努力している。そのため、頻繁に喉がかれてしまうのだが、男性的な女性であるシン・ユンボクの声を出すときには、逆にかれた声が役に立っているという。

『風の絵師』の広報関係者は「個別指導は受けていないが、ムン・グニョンがキャラクターを分析して、直接役柄の声を作り出した。既存の演技とは異なる発声法で、女性らしさを最大限に抑えている」と説明した。

■キム・カプス-SBS『イカサマ師』
“図々しさ”のある方言は忠清道+全羅道訛り

キム・カプスは“大きな荷物”を背負ってSBS『イカサマ師』の悪党役を引き受けた。映画『イカサマ師』でキム・ユンソクというベテラン俳優がこの悪党役を作り上げていたからだ。
しかし、映画『イカサマ師』も原作漫画も見ていなかったキム・カプスは、キム・ユンソクとはまた違った悪党を演じている。放送初期には「キム・ユンソクの方がいい」と批判していたネティズン(ネットユーザー)も一人二人とキム・カプスが作り出した新たなカラーの悪党へ染まっている。
キム・ユンソクが映画『イカサマ師』で笑いを誘いながら、方言で話すシーンをドラマ『イカサマ師』では、キム・カプスが標準語のセリフにしたことで、更に強く簡潔にセリフを変化させた。図々しさには欠けているが、節制された単語の選択と決断力のある口調は、キム・カプスが作り出した悪党の魅力である。

『イカサマ師』の関係者は「映画の中の悪党は強い全羅道訛りを使っているが、ドラマでは忠清道訛りと全羅道訛りを合わせたような話し方になっている。地域に対する先入観があるため、それを変えることだけでも新鮮な感じを与えた。またドラマは、長期間放送されるため1つのイメージにだけ固執するのは良くない。残忍でもあるが、時々は図々しさに任せて人間的な話し方で、悪党の多様な姿を見せるのも必要だ」と語った。

この他にも女優チャン・ミヒとオ・ミヒは各々KBS『母さんに角が生えた』とMBC『揺れないで』で、はっきりとした発音と冷たい話し方で裕福な奥様のイメージを出している。

世宗大学映画芸術科の教授として、学生たちを指導している俳優イ・スンジェは「俳優が外見の変化を超え、セリフをいじることによって配役を表現しようとすることは望ましい現象といえる。セリフは役柄を表す重要な要素であり、話し方ひとつや単語の使い方だけで異なった雰囲気になるからだ。よって、発音や声の高低まで正確に守らなければいけない。そして、話し方やイントネーションを通して配役の雰囲気を作り出し、正確な伝達力を習得しなければならない」と説明した。
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