脚本家のチェ・ワンギュさんは、国内のドラマ作家の中で現在最も忙しい人物といわれる。ドラマ『朱蒙』の台本を手掛けたほか、イ・ビョンホン主演ドラマ『アイリス』をはじめさまざまなドラマの台本作業にもクリエーターとしてかかわっている。長崎県で10日に開催されたアジアのテレビドラマ脚本家らによる<第3回東アジア放送作家カンファレンス2008>に出席中のチェさんにインタビューしたが、その最中もひっきなしに仕事の電話は鳴り続けた。
 
そうしたチェさんが同日夜もホテルの部屋で執筆に取り組んでいるというのが、制作費120億ウォンの大作ドラマ『ヒドゥン』だ。台本を直接執筆するのは『朱蒙』以来。1960年代の大阪を舞台に在日韓国人の人生を描くドラマで、ドラマ『オールイン 運命の愛』のユ・チョルヨン監督とのコンビで全24回、来年初めにSBSで放送を開始する予定だ。キャスティングも進んでおり、下半期からは日本や東南アジアで撮影を開始する。

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このドラマは特に日本への販売を念頭に置いている。企画段階から意図的に海外市場を狙い執筆するのはこれが初めてだが、制作費が巨額なため、日本市場の購買力を前提にしなければ制作そのものが難しいとチェさんは話す。

執筆に至った過程については、「米映画『ゴッドファーザー』シリーズや『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』などが好きでこうしたドラマを書きたかったが、われわれの情緒ではうまくいかなかった。1960年代の日本という空間なら、わたしが望んでいた感覚を盛り込めると考えた」と答えた。

このほか、台本作業にかかわるドラマについて説明した後、韓流についても意見を聞かせてくれた。韓国で面白いドラマは海外でも楽しんでもらえるが、この間に面白くないドラマまで販売された結果、海外の視聴者を失望させた部分があるという。コンテンツの質が伴ってこそ韓流が維持されると話している。
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