ファン・スジョン の最新ニュースまとめ
映画初挑戦に当たり、「芝居を始めたばかりの新入生のような気分」だったというファン・スジョンだが、スクリーンのなかの姿からは、ドラマ復帰のときよりも一層余裕とゆとりが感じられた。ナチュラルさを重視することで知られるホン監督の演出スタイルも一役買ってくれたのだろう。「出演依頼を受けて監督と初めて会ったとき、作品についての話はせず、今までどう過ごしていたかを話した。そうしたら監督が突然バスケットボールをしようとおっしゃって、一緒にした(笑)。後で監督に、なぜわたしを選んだのかと尋ねたら、直感だと。無理に作られたキャラクターではなく、自然な感じなところが良かったんだと思う」
演じたのは、大麻使用者で警察から逃れパリに逃亡した主人公、ソンナム(キム・ヨンホ)の心優しい妻、ソンインだ。中盤までは電話の向こうから声が聞こえるだけで、出演シーンはさほど多くない。夫婦が電話で会話するシーンは、実際にセリフをやり取りする形で撮影したという。キム・ヨンホとスタッフがフランスで午後に撮影する間、ファン・スジョンは韓国で深夜に録音室に向かい、徹夜で作業した。「最初はシナリオもなく、その日その日にファクシミリで撮影分のシナリオを受け取っていた。深夜1時から待機して3時ごろ録音が始まり、日が昇るのを見ながら帰宅。最初は驚いたけど、結局、自分の芝居にプラスになった。独特で意味深い作業だった」
1990年代後半から2000年の初めまで、ドラマ『ホジュン』の清純なイメージでトップクラスの人気を誇ったファン・スジョン。それだけに、覚せい剤事件はファンにとって大きな“裏切り”と映った。それでも芸能界に戻ってきた理由を尋ねた。「休んでいた時期も、わたしには充実した時間だった。でも、“1度芸能人になったら生涯芸能人”と言われるように、ずっと注目され続ける。お芝居は一番熱心にやってきたことで心残りも多かったので、悩んだ末に戻ることにした。今は、欲を持ってやれるだけのことに挑戦していきたいと思っている」。役者という職業が本当の意味での自分の居場所だということかと聞くと、「そう思えるのは、芝居の達人になってからでは。まだまだ学ぶべき時期なので、よく分からない」と答えた。
今でも主に出演依頼が来るのは暗く悲しい作品の心優しい女の役だが、明るくはつらつとした役や強い役、二面性のある役も演じてみたいという。「幼い子どものような気持ちでやり直している役者だと見てもらえたら。自分でも自身に期待をかけて、新しい姿が発見できるように努力したい」と、強く語った。
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