韓国でも人気のアニメ『マジンガーZ』の原作者、永井豪さんが、12日から始まった第11回<富川国際ファンタスティック映画祭>の審査委員(短編部門)として韓国を訪れた。
 
14日に行われた審査委員団の共同会見に続き、16日にも会見に応じた永井さんは、「来る前は韓国でまだ人気があるのか心配だったが、盛大な歓迎を受け本当にうれしい」と顔をほころばせた。

アニメーターではなく、漫画家である永井さんが映画祭で審査委員を務めるのは今回が5回目。2004年の<ゆうばり国際ファンタスティック映画祭>で、韓国映画『木浦は港だ』がグランプリに選ばれた時も審査委員を務めていた。同作品のグランプリ受賞には、コメディであることから反対の意見もあったが、「なによりも面白い映画ということが重要だ」として永井さん自身はこの作品を支持したと振り返った。

1967年に『目明しポリ吉』で漫画家としてデビューして以来、今年で40年となる。そのことについて聞くと、「まだ描けないものがいっぱいある。(40年は)ひとつの通過点にすぎない」とコメントした。

手塚治虫の影響を受けたことは知られているが、永井さんは「手塚先生は戦争を直接経験した世代で、戦争の危険性に警鐘を鳴らそうとしていた。私もそうした影響を明らかに受けている」と話す。

『マジンガーZ』とは別に、『マジンサーガ』という作品では、最初から作られたロボットではなく、原子の段階で機械と結合し成長するキャラクターを描いた。また、『デビルマン』では悪魔を主人公として取り上げている。『マジンガーZ』については、時代的に精神的な面を持ったキャラクターを描く必要があったと振り返った。『デビルマン』は韓国ではまともに紹介されていないが、アニメと原作は異なる方向で描かれているため、韓国のファンもぜひ原作を見てほしいと述べた。

<富川国際ファンタスティック映画祭>では、イベント<永井豪とロボット大戦>として『ゲッターロボ』や『キューティハニー』などの上映が行われているほか、永井さんの原画展示会も行われている。


Copyright 2007(C)YONHAPNEWS. All rights reserved.


Copyright 2006(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0