映画振興委員会が1月に発表した韓国映画産業の決算資料で、昨年の韓国映画輸出額が前年比68%の大幅減少したことが明らかになり映画界に衝撃を与えたが、こうした動きは16日から開催中のフランス<カンヌ国際映画祭>のフィルムマーケットにまで及んでいる。
 
今年カンヌに販売ブースを構えたのは<CJエンターテインメント>、<ショーボックス>、<ロッテエンターテイメント>の映画配給大手3社を含めた約10社に上る。24日現在のフィルム販売実績は約10作で、販売実績が公開されていない作品や、今後発表される<CJエンターテインメント>の実績を除いても決して多くはない。バイヤーらが購入したのは、既にソウルで販売されていた『息』『シークレット・サンシャイン』『カンナさん大成功です!』『グエムル~漢江の怪物~』『いいやつ、悪いやつ、変なやつ』など。中には古い作品もかなり含まれている。

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こうした実績を受けある映画配給会社関係者は、今年のフィルム販売量は輸出が急減した昨年の半分水準になるだろうと悲観的な見通しを示している。日本のバイヤーもブースに立ち寄るものの、韓国映画を購入する意思はまったくなく、互いの関係を維持するために訪れているようだと述べた。

韓国映画の海外販売に占める日本市場の割合は70%を超える。販売量が多いことに加え、単価が他国に比べ格段に高いことから、日本市場は韓国映画界に大きな意味を持っているといえる。しかしこうした日本市場が最近、韓国映画に門を閉ざしている。完成品を見なければ交渉さえも行わないなど、バイヤーの購買形態も大きく変化した。

ブースを構えている<ショーイースト>の関係者は、人気俳優のソン・スンホンクォン・サンウが出演する映画『宿命』を持ってきたが、一部の日本人バイヤーが関心を示したものの、現在撮影中だと話すと「映画が完成してから話しましょう」と言ってブースを離れていったとこぼす。映画のあらすじだけで購入していた以前とはずいぶん異なると話した。

日本への輸出急減は価格の上昇を受けたものとの見方もあるが、ある配給会社関係者は、日本で韓国映画市場自体が衰退したことがさらに大きな原因だと指摘する。ある程度大きな映画輸入会社なら、作品が良く興行が成功するとみればいくら高くても購入するが、韓国映画の人気に陰りが出ているため購入しなくなったと分析している。


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