新作映画『絶対の愛』の試写会に出席した、キム・ギドク監督(中央)と主演のソン・ヒョナ(右)、パク・チヨン=7日、ソウル(聯合)
新作映画『絶対の愛』の試写会に出席した、キム・ギドク監督(中央)と主演のソン・ヒョナ(右)、パク・チヨン=7日、ソウル(聯合)
昨年の『弓』封切以来、韓国国内マスコミとは距離を置いてきたキム・ギドク監督が7日、鍾路で新作『絶対の愛』の試写会を行い、1年ぶりにマスコミに対し心境を語った。キム監督は当初、同作品の国内封切は考えていないとしていたが、国内での版権を映画会社<スポンジ>が購入したことから、24日の封切が決まった。

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記者会見では終始言葉短に答えていたキム監督だが、会見終了間際にマイクを取り、「無礼な態度と思わないでほしい」と前置きした上で、封切に至った経緯を口にした。『うつせみ』が興行不振、『弓』も単館上映1週間足らずで全国上映が中断されたことから、「韓国社会において自分の映画がどのような意味を持っていたとしても、もう公開はしない」と考えたという。しかし今回、外国と同じように「韓国がこの作品を輸入したから」封切を決定したと説明した。これまで自身の作品を20ヵ国以上に輸出したのと同様に、今作品も韓国に輸出したと考えたという。記者会見に参加したのも、海外封切の際のプロモーションに参加することと同じ意味のものだと述べた。

また、自身の作品としてはこれが劇場で見ることのできる最後の作品になるかもしれないとし、今回の興行結果が今後を左右すると述べた。<釜山映画祭>をはじめ国内映画祭には出品しないとの意志を表明し、こうした決定は自ら障害を招くものだとしながらも、「それを克服しなければ映画監督を続けることはできない」と語った。これまで製作した13本の作品については「ほとんどよい思い出がない」と明らかにし、「観客数からくる付加価値ではなく、観客の理解という部分での付加価値を感じることができなかった」と、芸術作品監督としての心境を吐露した。

悲観的な発言の多かったキム監督だが、それでも「願いがあるとしたら、この映画に20万人入ってほしいということ」と述べた。『春夏秋冬そして春』が米国で32万人、『うつせみ』がフランスとドイツで20万人を動員したことから、今回は国内で20万人動員できたらいいと考え、実現すれば自分の考えも変わるかもしれないと希望をみせた。

今年チェコの<カルロビバリ国際映画祭>で開幕作品として上映された『絶対の愛』は、ソン・ヒョナ、ハ・ジョンウが主演した。


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