全国600万人の観客動員と新記録を建て、韓国映画史を書き換えている、李朝時代物初の宮中芸人劇『王の男』(監督:イ・ジュンイク)の、隠された名シーンのビハインドストーリーが公開され、話題となっている。

カム・ウソン の最新ニュースまとめ

始終観客を笑わせ、泣かせた映画『王の男』は、1つも捨てるシーンがないという観客の評価の通り、ワンシーンごとに深い意味を持っている。このように完成度の高い映画が誕生するまでには、主人公カム・ウソンの非常な努力があったという。彼は撮影現場で常に監督と共に撮影分をモニタリングし、話し合あった。これらの過程を経て、オリジナルのシナリオよりも深みのある名シーンが誕生するに至ったのだ。

宮廷に入った芸人たちは、公演が終わるたびに人が死ぬのに驚いて宮廷を去る決心をし、荷物をまとめて出て行こうとするのをコンギルが押し留め、チャンセンと刀まで持ち出して対立する。元々は派手に闘う設定だったシーンを、カム・ウソンの提案で、チャンセンが綱を切るシーンにした。このことで、チャンセンとコンギルの心の行き違いと誤解を表現したのである。

また、コンギルの代わりに濡れ衣を着て投獄されたチャンセンは、看守に自分の子供の頃の話をする。このシーンは元々、自分の身の上を嘆くシーンだったが、カム・ウソンは撮影の間中、チャンセンがコンギルを捨てられない理由を観客に納得させるシーンが必要だといい、彼の提案と共に「急に飛んできた棒を、俺が口で防いだんだ・・・俺があの時、その棒を目で防いでいたら、今は口を焼かれたかもな」という名セリフを自ら書くなど、“チャンセン”のキャラを完璧に表現するため、渾身の力を注いだ。

最後に観客の涙腺を刺激した最高の名シーンは、チャンセンとコンギルが盲目となって綱渡りをするシーン。綱に乗る時の唯一の支えとなる扇子を捨てる事で、最後の命綱を手放すという意味と、自由な世界への羽ばたきを表現したシーンも、彼の提案で表現されたもの。

このように、シーンごとに渾身の力を尽くした彼らの努力と監督の信頼こそが、新たな新記録を建てた映画を生み出したのではないだろうか。

『王の男』は、主人公たちの運命が絡まりあう強烈さと、笑いと涙、感動の余韻の息づく作品として、人々から更なる愛情を注がれるものと期待される。

Copyrights(C)Reviewstar & etimes Syndicate & wowkorea.jp
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