韓国のパク・チン(朴振)外相(画像提供:wowkorea)
韓国のパク・チン(朴振)外相(画像提供:wowkorea)
カンボジア・プノンペンで開かれたASEAN(東南アジア諸国連合)関連外相会議に出席した韓国のパク・チン(朴振)外相は中露外相が同席している中、ウクライナ事態・台湾海峡および南シナ海問題・ミャンマー事態・北朝鮮の核挑発について強硬な韓国政府の立場を明らかにした。

韓国外交部(外務省)の当局者によると、パク外相はこの日開かれた東アジアサミット(EAS)外相会議で「最も切迫した地域と国際情勢のいくつかについてお話ししようと思う」とし「特に、力による一方的な現状変更はどのような状況にあっても許されない」と語った。

「力による一方的な現状変更」は、日米が台湾に対する中国の脅威とウクライナを侵攻したロシアを非難する時によく使われる表現で、会議に出席した中国の王毅(おうき)国務委員兼外相とロシアのセルゲイ・ラブロフ外相の前で強硬な発言をしたことになる。

パク外相のこの日の発言は、米国と中国・米国とロシアなどの国際的懸案に対して明確な立場を明らかにしながら「価値外交」の基調の下、ユン・ソギョル(尹錫悦)政府の対外政策の方向性を明確に国際社会に明らかにしたものとみられる。

パク外相は初めに、ロシアのウクライナ侵攻について「国際法と秩序に対する前例のない挑戦であり、国連憲章上の主権と領土的完全性・政治的独立の原則に対する明白な違反だ」とし「ウクライナ事態は、対話を通じて速やかに解決されなければならない」と伝えた。

二番目に、台湾問題について「台湾問題の緊張が高まっている状況を深刻に憂慮する」と語った。

パク外相は「台湾海峡は全世界の大型船舶の80%以上が通過する、最も頻繁な海上運送通路の一つだ」とし「韓国は “一つの中国”という立場を支持しながら、同時に台湾海峡における平和と安定は韓国にとって重要で、域内安保と繁栄において必須だ」と説明した。

つづけて「台湾海峡における地政学的な対立は、もし激化すれば供給網の混乱を含め大きな政治的・経済的不安定を招くおそれがある」とし「特に台湾海峡における緊張の高まりは、北朝鮮の増加する安保脅威を踏まえると、朝鮮半島における平和と安定に否定的な影響をおよぼすことになる」と語った。

三番目に、中国とフィリピン間の領有権紛争が起きている南シナ海問題について「南シナ海において緊張を高める行為は、規則に基づいた海洋秩序に深刻な挑戦を投げかけている」とし「韓国は、南シナ海における法則と規則に基づいた秩序維持のため、域内の国々との協力を拡大していく」と語った。

四番目に、ミャンマー軍部による反軍人物の処刑について「域内民主主義の人権およびASEAN共同体発展の努力を深刻に侵害したものだ」とし「韓国は(ミャンマーの)状況悪化に対し深く憂慮し、最近の民主活動家および反軍活動者への処刑を糾弾する」と語った。

また、朝鮮半島問題については「北朝鮮の核開発とミサイルの挑発は、多数の国連安保理決議を明白に違反し、この地域と世界の平和安定において深刻な脅威となった」とし「断固とし団結した国際社会の対応が重要だ」と強調した。

つづけて「EASは、北朝鮮の完全かつ検証可能で非可逆的な非核化を求める強力なメッセージを送る必要がある」と求めた。

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