マルーン5「旭日旗」論議…西洋人はなぜ旭日模様に鈍感なのか=韓国報道(画像提供:wowkorea)
マルーン5「旭日旗」論議…西洋人はなぜ旭日模様に鈍感なのか=韓国報道(画像提供:wowkorea)
米国のバンド「マルーン5(Maroon5)」がホームページに旭日旗のイメージを入れて議論になると、これを削除した。旭日旗のイメージがデザインとして使われ議論になったことは一度や二度ではないが、ドイツのナチスのイメージには敏感な西洋人がなぜ旭日旗には鈍感なのか。

 旭日旗は西欧圏では旭日模様の服、バッグなど様々なデザインに使われている。帝国主義を象徴するという点でナチス文様と旭日文様は同じだが、違う点もある。ナチスの紋様であるハーケンクロイツは、その起源がアーリア人にあるということが19世紀学界を通じて初めて明らかになり、ナチ党がこれを党旗とし、ヒトラー政権とともに国旗として制定した。ヒトラーはアーリア人の純粋性を強調し、当時ユダヤ人の3分の2にあたる600万人を虐殺した。その後「純粋な」ハーケンクロイツは人種主義の象徴として定着し、ドイツは第2次世界大戦終了とともに反ナチ法を発効し、ハーケンクロイツ使用禁止内容を盛り込んだ。

 一方、旭日模様は日差しが四方に広がる様子を表現したもので、日本では7世紀初めから使われていたといわれている。日本がこの文様を描いたのは明治3年の1870年が初めてで、当時の日本陸軍の軍旗として使用された。その後、1889年に日本海軍の旗として使用され、太平洋戦争では日本軍の軍旗となり、帝国主義の象徴と認識された。戦後も日本自衛隊の軍旗として旭日旗が使用されている。

 帝国主義を包含するのはハーケンクロイツも旭日旗も同じだが、旭日旗は国旗として使われたことはなく、人種主義は含まれていない。日差しを意味する旭日模様は、日本人が昔「発明」して長く使われてきた。旭日は日本語で朝日だが、進歩メディアの朝日新聞はロゴとして旭日模様を用いている。帝国主義というより日差しの意味である。

 つまりハーケンクロイツは”人種主義”を指すが、旭日は”帝国主義”と”日差し”の2つに解釈の余地がある。西洋人は帝国主義日本の支配を受けた韓国、中国などと違い、旭日模様を日差しとしてのみ認識しているのである。

 それでも韓国人の立場としては、西洋人に旭日に日差しだけでなく帝国主義の意味があるということを知らせたい気持ちもあるものだ。全世界旭日旗撤廃キャンペーンを繰り広げてきた韓国の誠信女子大学ソ・ギョンドク教授は自身のインスタグラムに、今回のマルーン5ホームページ旭日旗削除の件に対して「全ては韓国のネットユーザーのおかげ」とし「公式謝罪がない点は少し残念だが、それでも今回の事例は旭日旗撤廃キャンペーンの良い先例になるだろう」とコメントした。
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