仁川医療院の陰圧治療病棟=22日、仁川(聯合ニュース)
仁川医療院の陰圧治療病棟=22日、仁川(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国疾病管理庁は22日、前日に仁川国際空港から入国した韓国人が、欧米を中心に患者が増えている動物由来のウイルス感染症「サル痘」に感染していることが確認されたと発表した。 この感染者はドイツから韓国に帰国した際、感染が疑われる症状があると申し出て、指定医療機関の仁川医療院の隔離病棟に搬送され、治療と検査を受けた。 一方、同日に感染疑い例として報告された外国人1人は検査の結果、陰性と判定された。 疾病管理庁は22日、危機評価会議を開催し、感染症危機警報レベルを一番低い「関心」から下から2番目の「注意」に引き上げた。 防疫当局は先月24日にサル痘に対する検疫を強化し、同月31日に感染症危機警報の「関心」を発令。今月8日には法定感染症(第2級感染症)に指定した。感染者は入院しての隔離治療が義務付けられ、感染者と接触した人は程度に応じて最長21日間隔離される。  サル痘はサル痘ウイルス感染による急性発疹性疾患で、発熱や発疹など天然痘に似た症状が出る。新型コロナウイルスほど感染力は高くなく、重症度は低いとされる。ただ、世界保健機関(WHO)によると、致死率は3~6%程度で、新生児や子ども、免疫力が低下している人などは症状が深刻化することもあり、注意が必要だ。 本来はアフリカの風土病だが、先月7日に英国で感染が初めて報告された後、世界各地に感染が広がっている。6月15日までに世界42カ国で2103人の感染が確認され、ナイジェリアで1件の死亡例が報告された。感染者は多くが欧州で発生し、韓国では今回初めて感染者が確認された。 WHOは23日に緊急会議を開き、サル痘の感染拡大が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」に該当するか検討することを決めた。PHEICは、WHOが世界的に流行する疾病に関して発令する最高レベルの警報だ。
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