国民年金、改革しなければ1990年生まれから一銭ももらえない=韓国(画像提供:wowkorea)
国民年金、改革しなければ1990年生まれから一銭ももらえない=韓国(画像提供:wowkorea)
韓国では、ますます高齢化が進み、老人の貧困が深刻な社会問題に浮上している。こうしたときほど、老後の所得確保が切実だ。しかし、国民年金の現体制がこのまま続く場合、1990年生から年金が一銭ももらえないという警告が出ている。

 韓国メディア「国民日報」の14日付け記事によると、全国経済人連合会(全経連)傘下の韓国経済研究院が13日、経済協力開発機構(OECD)と統計庁のデータを分析し、高齢化の実態と国民年金改革の必要性を提起した。2020年時点での老人貧困率は韓国が40.4%と、調査対象のOECD37カ国のうちトップだったという。主要5カ国(G5)の平均である14.4%の約3倍に達する数値だ。さらに大きな問題は、高齢化が急速に進んでいることだ。

 そうした中でも、韓国の公的年金制度はG5より「少なく払い、より早く受け取る」形式で運営され、年金枯渇が加速化している。年金受給開始年齢は現行の62歳から2033年には65歳と3年後になるが、これはG5(現行の65歳~67歳を、67歳~75歳に引き上げる予定)に比べると依然として速い水準だ。最大値をもらえる基本年金額加入期間も20年で、G5平均(31.6年)より10年以上短い。国会予算政策処によると、国民年金の収入から支出を引いた財政収支は2039年赤字に転換し、積立金は2055年に底をつく見通しだ。現在の国民年金体系が維持される場合、2055年に国民年金の受領資格が生じる1990年生からは、国民年金が一銭ももらえなくなるということだ。

 こうした中で、年金改革に背を向けてきた現政府に対し、批判の声が出ている。

 この日(14日)毎日経済新聞は、「状況がこうであるにもかかわらず、現政権は国民の反発が大きいという理由で5年間、年金改革に背を向けてきた」と政府を批判した。

 年金の改革案は、2018年末に四択一型改革案を作成し、国会に決定が委ねられた。しかし、国会で議論は進んでいない。それなのに政府は、これといった措置を取らなかった。これは改革の意志がないという証拠だ。その後、今年になって急に、国民年金の財政状況を監視する「国民年金財政推計委員会」を今年の夏の結成から今年初めに繰り上げるという。これは「任期末のショー」だ。

 14日、韓国世界日報の記事では、与野党の有力な大統領選候補らが、年金改革問題に消極的な姿勢を見せていると批判した。

 与党「共に民主党」のイ・ジェミョン(李在明)候補は、加入者の負担を高め、国民年金の枯渇時点を遅らせることに焦点を当てるよりは、年金支援を強化する案に焦点を当てている。李候補は最近「働く老人については、老齢年金の減額制度を段階的に調整していく」と明らかにした。

 野党「国民の力」のユン・ソンニョル(尹錫悦)候補は「執権後、超党的年金改革委員会を作って国民との合意を引き出す」と明らかにした。しかし、具体的な方策は示さなかった。尹候補はこれと関連し「年金改革はどの政党であれ、選挙公約として持ち出せば選挙で負けることになっている」とし、「そのため具体的な案を出せない」と述べた。

 チュ・グァンホ韓経研経済政策室長は「国民年金制度の扶養費が急増し、基金の枯渇が懸念されている。未来世代の老人扶養負担が莫大に増えると予想される中で、年金改革の論議は先送りされているのが実情」とし、「これからの超高齢社会で老後所得の基盤を確保するためには、国民年金の改革と税制支援拡大など私的年金の活性化が必要」と強調した。
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