韓国のチョン・ウィヨン(鄭義溶)外相は来月 米国を訪問し、アントニー・ブリンケン米国務長官との会談実現を推進している。南北連絡線復旧をきっかけとした北朝鮮との対話に弾(はず)みをつけるため、ジョー・バイデン米政権による全幅の支持を求める目的だとみられる。また 来月21日 米ニューヨークで開催される国連総会を通じての「米韓首脳会談」を推進し、議題を調整するものとみられる。

きょう(9日)韓国の新聞社“ヘラルド経済”の取材をまとめると、チョン外相は来月訪米し 米韓外相会談の実現を検討している。ただ 韓国外交部(外務省)の関係者は「確認できる事案はない」と答えた。

チョン外相の訪米は、南北・米朝対話再開のためのバイデン政権からの支持を再確認し、南北国連同時加盟30周年を迎えたことへの平和メッセージを調整するためのものだとされている。米韓外交消息筋は「対北人道主義的協力事業を推進しようとすれば、局長級以上の高位級による協議をしなければならない事案がある」とし「電話会談を通じて互いの意見を確認しているが、細かい論議のため 訪米を検討しているものとみられる」と伝えた。チョン外相は今月6日 ブリンケン長官と電話会談を行ない、米韓同盟と朝鮮半島問題など相互の関心事について意見を交換した。特に 両国は、対北人道主義的協力などに対する具体的な協議を続けていくことで意見が一致している。

一方「チョン外相は 米韓首脳会談の調整をするだろう」という見方も出ている。青瓦台(韓国大統領府)によると、ムン・ジェイン(文在寅)大統領は ことし9月21日から始まる国連総会に、対面での出席を検討している。2018年にも文大統領は 国連総会に出席した後、ドナルド・トランプ米大統領(当時)と首脳会談を行なっている。

今回の訪米で 米韓首脳会談を念頭に置いた外相会談を推進するのなら、終戦宣言など対北メッセージを踏まえた協議が行われるものと予想される。文大統領がいくら終戦体制を主張したとしても、米国が当事国として終戦宣言に合意しなければ意味がないためである。

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