テレビ討論会に出席した(左から)沈相ジョン氏、洪準杓氏、劉承ミン氏、文在寅氏、安哲秀氏=19日、ソウル(聯合ニュース)
テレビ討論会に出席した(左から)沈相ジョン氏、洪準杓氏、劉承ミン氏、文在寅氏、安哲秀氏=19日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国大統領選(5月9日投開票)の主要政党公認候補5人によるテレビ討論会が19日夜、ソウルのKBS本館で開かれ、支持率でトップを争う進歩(革新)系最大野党「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)候補、中道系「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)候補らが米最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」の在韓米軍配備などの安全保障問題や経済問題を巡り激論を交わした。 テレビ討論会は13日に続き2回目、公式の選挙運動期間に入ってからは初めてで、今回は約2時間、各候補が資料を持たずに立ったままで舌戦を繰り広げた。討論にはほかに、保守系の旧与党「自由韓国党」の洪準杓(ホン・ジュンピョ)候補、保守系「正しい政党」の劉承ミン(ユ・スンミン)候補、革新系少数党「正義党」の沈相ジョン(シム・サンジョン)候補が参加した。 北朝鮮の核開発を阻止するための外交手段を問う質問に、文氏は、北朝鮮が6回目の核実験を行えば孤立がさらに深まり、体制維持が難しくなるということを5党代表と5人の候補が明確に示すべきだと提案した。安氏は、中国を北朝鮮制裁に積極的に参加させるための外交努力の必要性を強調した。 洪氏は米朝の真っ向からの対決を防ぐ上での中国の役割を強調し、中国が北朝鮮の挑発を抑え込めれば米国による北朝鮮への先制攻撃はないはずだとの考えを示した。劉氏は中国を説得して北朝鮮産石炭の輸入禁止や北朝鮮への原油供給中断といった制裁・圧力を強めるべきだと強調し、沈氏は北朝鮮の戦略的挑発が危機につながらないよう管理が必要だとした上で、米中が朝鮮半島の平和保障を明確にするよう韓国が仲裁役を果たすべきだと訴えた。 「2強」の文氏と安氏が攻防を繰り広げる場面もあった。中国が反対しているTHAADの配備について、安氏が「さまざまな状況を踏まえると、韓国はTHAADを配備する必要があり、同時に中国を説得するという問題が残っている」と述べると、文氏は「先に配備の強行を決定しておきながら、どんな手で中国を外交的に説得できるというのか」と問いただした。 THAAD問題を巡っては、文氏に対しても「北による5回目の核実験の際には配備に反対していたが、6回目核実験をするなら賛成すると言う。どういうことか」(劉氏)、「あちこちの顔色をうかがう外交姿勢は大国の格好の餌食になる」(沈氏)などと批判が飛んだ。
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