【ソウル聯合ニュース】韓国の政府系シンクタンク、国家安保戦略研究所が28日に朝鮮半島統一についての国際協力策を話し合う国際学会を開催するのに先立ち、27日に資料を配布した。南北統一をめぐる相互の関係について、朝鮮半島を取り巻く米国と中国、日本、ロシアの専門家の分析がそれぞれ異なることが分かった。
 中国社会科学院の王俊生教授は「朝鮮半島の分断は米軍の韓国駐留と韓米日の軍事同盟強化という不利益を中国に与えている」と主張。米国の主導で統一されたり、統一後の韓国が対中包囲網の拠点になったりすることに懸念を示した。
 一方、米スタンフォード大のトーマス・フィンガー教授は、米国が朝鮮半島の統一を希望しており、中国包囲や覇権維持のために分断を維持しようとしているとの主張は正しくないと指摘した。米国が主に関心を持つのは、韓国の防衛と北朝鮮による挑発と核開発の抑止だという。
 慶応大の西野純也准教授(現代韓国朝鮮政治)は、日本は統一後の朝鮮半島が中国に接近する状況を懸念するとした。この先の北東アジア情勢については、悲観的なシナリオが現実化する可能性が高いとの見解を示した。
 ロシア・世界経済国際関係研究所のアレクサンドル・フェドロフスキー氏は、日米と中ロ間の信頼のぜい弱さと政治的緊張によって利害関係がぶつかり合い、統一の見通しに関する合意を導くのは難しいとの見解を示した。


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