【ソウル聯合ニュース】韓国で5月の観光シーズンが近づく中、旅客船「セウォル号」沈没事故の影響で旅行のトレンドに変化が出ている。
 観光業界によると、沈没事故後は体験学習や修学旅行などが全面的に中止となったほか、一般客の団体旅行も激減している。
 一方、家族と一緒に過ごそうという雰囲気が広まりホテルやリゾートは早くから予約で満室となった。
 ◇団体旅行客が激減
 今月16日の沈没事故で修学旅行や公務員の研修などは事実上、中止となっている。
 韓国旅行業協会が会員の旅行会社を対象に16~28日の予約状況を調査した結果、36社で約21万人分の予約がキャンセルとなり90%以上のキャンセル率を記録した。
 特に海での事故を警戒する動きが広まり、離島で行われる旅行は沈没事故の影響をまともに受ける形となった。
 旅行業界と文化体育観光部がともに行う「観光週間」(5月1~11日)のイベントも静かに行われる見通しだ。
  ◇家族旅行に人気集まる
 沈没事故の犠牲者への哀悼ムードが高まる中、家族の大切さを再認識する雰囲気が広まり観光名所を訪問するよりもホテルやリゾートで家族と共にゆっくり時間を過ごそうという人が増えている。
 韓国のリゾート大手、大明リゾートでは来月2~5日の客室予約率が97%に達する。
 また、雪岳ハンファリゾートも同期の客室予約率が100%となり、沈没事故後のキャンセルもほぼなかった。
 釜山地域の高級ホテルも同じ期間の予約率が平均95%を記録し、キャンセル待ちも数十人に達する。
 同地域のホテル関係者は「事故で消費者心理が萎縮したが、観光シーズンは家族と共に過ごそうという顧客が多いようだ」と話した。

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