【ソウル聯合ニュース】韓国で深夜に貯めた電力を昼のピーク時間帯に販売するシステムが導入される。
 政府は18日、エネルギー政策のパラダイムを供給中心から市場の需要管理中心に転換させる「創造経済時代のICT(情報通信技術)基盤エネルギー需要管理新市場創出策」を講じたと明らかにした。
 経済協力開発機構(OECD)加盟国の平均より5倍以上早く増加する韓国の電力消費を、従来の供給拡大政策だけでは賄えないとの判断が作用した。
 企業にはエネルギー貯蔵システム(ESS)を本格的に導入させ、時間帯による料金の差を拡大させる電気料金システムの改編を10月中に推進する。
 割安な深夜に電力を貯めて昼のピーク時に使用する場合、インセンティブを拡大する。産業通商資源部関係者は「時間帯による料金の差は3倍程度だが、これをさらに拡大する」と説明する。
 ESSを導入したサムスンSDIの事例をみると、深夜には1キロワット当たり53.8ウォン(約4.5円)、昼のピーク時には同187.2ウォンの差別料金を設定し、年間3000万ウォンのコスト削減効果を得た。
 電力消費の多い企業や機関などにESS設置を勧め、参加団体が少ない場合は段階的に義務化する案も検討する。また、ICTを通じ、ピーク時間帯の出力を抑止し、残った電力を販売できるエネルギー管理システム(EMS)の導入も積極的に勧める。
 ESS、EMSが活性化すれば、電力取引市場の運営方式も変わる。
 現在、電力需要が5000万キロワットなら韓国電力から全量を購入しなければならないが、今後は低い単価から4500キロワットを購入し、残りの500万キロワットは需要削減量を購入し、需給を維持することになる。
 産業通商資源部はESS、EMSなどの分野で積極的な投資を誘導すれば、2017年まで3兆5000億ウォン規模の市場が創出されると見通した。

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