アシアナ事故機の乗務員イ・ユンヘさん=8日、サンフランシスコ(聯合ニュース)
アシアナ事故機の乗務員イ・ユンヘさん=8日、サンフランシスコ(聯合ニュース)
【サンフランシスコ聯合ニュース】「乗客を迅速に脱出させなければならないということだけを考え、命の危険は考えられませんでした」――。
 米サンフランシスコ国際空港で6日昼(現地時間)に発生したアシアナ航空機の着陸失敗事故で、最後まで機内に残り乗客を救出した女性乗務員のイ・ユンヘさんが7日、サンフランシスコ市内のホテルで取材陣に事故当時の状況を語った。
 サンフランシスコ消防局長から「英雄」と称えられたイさんは、事故で尾骨を骨折したため座ることができず、立ったまま記者の質問に応じた。イさんは乗客を脱出させるのに必死だったため、けがには「全く気付かなかった」と話した。
 以下は一問一答。
――事故当時の状況は。
「(初めは)通常の着陸時と大きく変わらなかった。だが、機体が少し上昇する感じがあり、大きな衝撃を受け接地した。ハードランディングを少し超えるレベルだった。大きく衝突し再び一回ぶつかった後、左右に大きく揺れた。(脱出用の)スライダーが機内で開くほどだった」
――着陸直後の状況は。
「機体が停止した後、機長の生死を確認するため操縦室のドアをたたくと、ドアが開き機長は大丈夫だと言った。客席に戻り、動揺する乗客に着席するよう要請した」
――その後の状況は。
「機長の退避命令の後、訓練通りに非常脱出を行った。機体のドアを開け脱出するよう案内した。乗客が全て退避したことを確認し、副機長と火災の一部を消化した後、最後に脱出した。機長は機外に出た後再び機内に戻り救助を手伝ったと記憶している」
――ボーイング777型機のマニュアルで規定するスライダーが開いてから乗客を避難させるまでの時間は。
「一般的に90秒とされている」
――他の乗務員の状況は。
「一部は治療を受けていると聞いている。正確には分からない」
――命の危険は感じたか。
「非常事態に対する訓練を毎年受けている。訓練の通りに非常脱出を行わなければならないということと、早く消火しなければならないという考えだけで、危険を考える時間はなかった」
――米国当局が機長の操縦ミスを示唆したことについては。
「技術的な部分については分からない」

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