黄金坪島(資料写真)=(聯合ニュース)
黄金坪島(資料写真)=(聯合ニュース)
【北京聯合ニュース】中国と北朝鮮が共同で開発を進めることで合意し、6月に着工式を行った北朝鮮の黄金坪島と羅先の経済協力地域に対する投資がまったく行われていないことが14日、分かった。中国政府の投資呼びかけに、中国の企業が応じていない。
 北朝鮮情勢に詳しい北京の消息筋は同日、「中国政府の呼びかけにもかかわらず、現在のところ(両地域への)投資実績はない」と明らかにした。中朝両国は両地域開発のための委員会を設置。特に中国は人的交流や北朝鮮指導者に対する「市場経済教育」を行うなど躍起になっているが、中国企業の反応は冷めている。
 これについて中国政界では、黄金坪島は隣接する中国遼寧省への外資誘致を分散させる恐れがあるとして中国企業が良く思っていないとの見方が出ている。
 中国政府は北朝鮮と約束した黄金坪島のインフラ整備に積極的だが、投資については「あくまでも企業の判断に委ねる」というスタンスだ。
 東海に面した羅先は、黄金坪島よりは魅力的だが、北朝鮮が大胆に埠頭を開放しておらず、中国企業が投資を躊躇(ちゅうちょ)しているとの指摘だ。また中朝合弁のセメント工場計画が電力難で中断したことなども、投資誘致にとってマイナスに作用している。
 これを受け、中国は共産党の対外連絡部や外務省などが中心になって両地域への投資・開発を促す動きを模索しているとの観測が出ている。
 北朝鮮側は張成沢(チャン・ソンテク)朝鮮労働党行政部長の側近、李徹(リ・チョル)朝鮮合営投資委員長が中朝を往来し、開発を促しているとされる。
 北朝鮮が最近、金剛山地区の開発に躍起になっているのは、両地域への投資誘致が実績を挙げていないことと関係があるとの分析も出ている。

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