【ソウル20日聯合ニュース】映画振興委員会が20日に発表した「2010年韓国映画産業決算」によると、昨年の映画観客動員数は計1億4681万人で、2009年の1億5491万人に比べ大幅に減少した。平均入場料が前年の6970ウォン(約509円)から7834ウォンに上昇したのが影響したと分析される。
 一方、映画館の売上高は前年の1兆798億ウォンから6.5%増加の1兆1501億ウォンと、過去最高を更新した。2009年6月に入場料が値上がりしたほか、米ハリウッド映画「アバター」以来、入場料が割高な3D映画が増えたため。
 韓国映画の観客動員数は6829万人と、前年の7555万人から9.6%減少した。観客動員数ランキング上位10位内にランキングされた韓国映画は7本だった。動員数1位は618万人のウォンビン主演「アジョシ(原題)」だった。
 韓国映画の制作費は総額3283億ウォンと推計され、前年比で95億ウォン増加した。ただ、韓国映画界が好況だった2006~2007年に比べると1100億ウォン以上減っている。韓国映画1本当たりの平均制作費は21億6000万ウォンで、前年より1億5000万ウォン下がった。2001年以来の低水準で、2003~2004年に比べると半額にすぎない。
 公開された韓国映画140本のうち集計可能な123本を基準に、損益分岐点を超えたのは21本で、収益率は前年比4.1%増のマイナス8.0%(暫定値)だった。投資の減少で制作費は縮小しているものの、制作本数は前年比で138本多い152本となった。韓国映画の輸出額は1358万ドルで、2009年比で3.8%下落した。
 映画振興委員会は、IPTV(インターネット・プロトコルテレビ)の加入者が300万人を超え、観客動員以外で収益を見込める市場は崩壊しているが、段階的に回復する可能性がうかがえると分析した。

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