カウントダウンが止まった打ち上げ統制室のモニタ=23日、ギアナ(聯合ニュース)
カウントダウンが止まった打ち上げ統制室のモニタ=23日、ギアナ(聯合ニュース)
【ギアナ23日聯合ニュース】国内の研究開発により製作された初の静止衛星「千里眼」の打ち上げが延期された。
 「千里眼」はフランスの人工衛星打ち上げ企業・アリアンスペースのロケット「アリアン5ECA」に搭載され、南米フランス領ギアナの宇宙センターから23日午後6時41分(韓国時間24日午前6時41分)に打ち上げられる予定だったが、カウントダウンが打ち上げ47分37秒前に止まった。
 同社のルガル代表はカウントダウン中止10分後に公式会見を行い、ロケット上段の圧力が低下する問題で同日中の打ち上げは不可能になったと明らかにした。原因調査を行っているが、調査結果に基づき25日に打ち上げが可能かどうかが決定されると述べた。
 公式会見から数時間後、ルガル代表は韓国の千里眼衛星発射管理団に対し、打ち上げ中止の原因となったロケット上段の圧力低下はセンサーの不都合と確認され、センサーを取り替えることで問題を解決したが、1段目(下段)からも圧力低下が感知されたと説明した。
 このため、アリアンスペースは「千里眼」を搭載したアリアン5ECAを発射台に立てた状態で、1段目の圧力低下の原因や、現在の圧力の状態などについて精密に分析し、23日午前6時(韓国時間24日午後6時)ごろ内部検討会を開き、25日午前の打ち上げが可能かどうかを含め総合的な状況を発射管理団側に説明する予定だ。同社は現在、アリアン5ECAに注入した燃料を排出する作業を行っている。
 発射管理団の金英シク(キム・ヨンシク)団長は、ルガル代表の表情や話からでは問題がそれほど深刻ではないとの印象を受けたとし、問題の早期に解決され韓国宇宙事業の初作品の静止衛星「千里眼」が打ち上げられることを期待すると述べた。
 「千里眼」は教育科学技術部、放送通信委員会、国土海洋部、気象庁が2003年9月から3548億ウォン(約269億1110万円)を投入し開発した。打ち上げに成功すれば今後7年間、衛星通信サービスを提供し、朝鮮半島周辺の気象や海洋を観測することになる。



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