【ワシントン1日聯合ニュース】北朝鮮が昨年、国レベルの大規模な麻薬取引を行った事実はなかったが、依然、偽の米100ドル札「スーパーノート」の製造と流通はもちろん、偽たばこの取引を続けていることが分かった。
 米国務省は1日に発表した年次報告書を通じ、北朝鮮のスーパーノートが2008年と昨年、韓国・釜山で大量に押収され、米サンフランシスコでも摘発されるなど、米国をはじめさまざまな国での発見が続いていると明らかにした。
 ただ、スーパーノートは北朝鮮と直接的な関連性があるものの、果たしてこれら偽札が一定期間流通されてきたものなのか、または最近製造されたものかは明確ではないとした。また、北朝鮮が経済自由区域の咸鏡北道・羅津で発生した大規模な偽たばこ取引にかかわったとの報道や産業界の報告があったことにも触れた。
 報告書は一方で、北朝鮮が昨年、国レベルの大規模な麻薬取引を行ったと確認された事例はないとし、これはここ7年間に北朝鮮の国家機関が覚せい剤やヘロインを過去のように日本や台湾に密売した例がないことを意味すると述べた。
 しかし、アジア地域で摘発された相対的に少量の覚せい剤の出どころを追跡すると、北朝鮮と中国の国境地域の都市にたどり着き、こうした事実は中朝国境地域で組織化された犯罪集団による麻薬取引が続いていることを示していると明らかにした。報告書はこれを根拠に、北朝鮮当局がこのような違法的な取引を知っていながらも目をつぶっているとの見方を示した。


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