【ワシントン21日聯合】国家安全企画部(現国家情報院)の違法行為を暴露した後、米国亡命許可を受けた元国家情報院職員のキム・ギサン氏が、26日に記者会見を開き、金大中(キム・デジュン)元大統領のノーベル平和賞受賞をめぐるロビー疑惑の全貌を語る。
 現在、米ペンシルベニア州に居住するキム氏が21日に聯合ニュースの電話取材に対し明らかにした。26日からワシントンで開かれる「北朝鮮自由週間」に参加する予定で、行事終了後に記者らと会い、「国民とメディアが大変知りたく思っていることについて、ワシントンで会見し、わたしの知っているすべてを話す」と述べた。

 会見の内容については「キム元大統領のノーベル賞受賞ロビーに関し、すでに提起されている疑惑について確認し、一部敏感な内容について追加で明かすこともあり得る」と説明した。会見でノーベル賞ロビー疑惑に関する具体的な証拠を提示するかと尋ねると、「証拠は1~2ページのものではなく、かなり膨大なものだ」と明かしながらも、具体的な資料公開の有無については少し考えたいとした。

 キム氏は、「この問題を提起した後、すでに何年かが経ったが、わたしとしてはこれまで資料を公開できなかったそれなりの事情がある」と述べたが、この問題は「大韓民国外交に大変な波紋を呼び起こすことが可能な事件」だとし、韓国政府が前に出てすべての疑惑を究明してもらいたいと主張した。ただ、自身が資料を公開しなければならない状況であれば、国民的疑惑を解くために必要最小限の範囲で資料を公開することも検討すると強調した。

 キム氏は2000年に金元大統領のノーベル平和賞受賞をめぐるロビー疑惑を提起。その後は米国に滞在し、2003年12月に亡命を申請したが、米政府がこれを処理しないままペンシルベニア州フィラデルフィア移民裁判所にキム氏追放訴訟を起こした。今月15日に一審判決でキム氏が勝訴し、亡命許可を得た。

 また2005年には金泳三(キム・ヨンサム)元大統領時代、国家安全企画部が違法盗聴チームを組織し、政界、官界、メディアなど社会有力者を対象に違法盗聴行為などを行っていたことを暴露している。

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