盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は25日、南北関係に関連し「絶えず相手を警戒し敵対する感情をあおっては信頼を築くことはできず、和解と協力の対話も実現できない」と述べ、相手を認め包容すべきとの考えを示した。

朝鮮戦争57周年を記念してソウル市内のホテルで行われた参戦兵士の慰労会に出席し演説を行ったもので、韓国が追い求めている安保戦略の中核は和解と協力を通じた共存共栄であり、その要となるのが信頼と包容だと強調した。そのためには憤怒や憎悪の感情を消す必要があるとし、「われわれは朝鮮戦争が残したつらい教訓と参戦兵士たちの犠牲を記憶にとどめた上で、未来に向けて過去を克服し敵対感を解きほぐす努力をしている」と述べた。

盧大統領はまた、韓国の国防費は世界で11番目の規模を誇り、いかなる状況にも耐えられるよう軍事的備えを徹底していると主張した。平和と安定を堅く守り子孫らに引き継ぐことこそが参戦兵士に報いる道と確信する、と強く述べた。

北朝鮮核問題については、「平和の道に確実に足を踏み入れた。南北共同声明につながる6カ国協議合意は、核問題の解決を超え、朝鮮半島平和体制と北東アジアの多者間安全保障体制の構築にもつながる重要な道しるべとなる」と主張した。また、朝鮮半島と北東アジアに平和構造が定着すれば、陸路を通じ北朝鮮と中国、ロシアを結ぶ道が開け、韓国経済に新たな地平が広がると期待を示した。

韓米同盟についても言及し、韓国の安保と軍の発展に大きな力を取り戻したと評価したものの「いつまでも米国に依存するわけにはいかない」と述べた。韓国安保は韓国の力で守るべきだと強調した上で、今後の韓米同盟はさらに強力で効率的なものに発展していくだろうと述べた。

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