記事で共感を覚える内容のものがありました。そのテーマは、「了解」(→こちら
)。
メルマガ筆者の伊藤先生が、「数年前、‘了解しました’を目上の人に使うのは不適切、とテレビで見て違和感を覚えた」、「‘承知しました’が望ましいとされていたので、
使い始めた」、
「でも、‘了解しました’は不適切、と言われ始めたのはここ何年かのことであるらしい」とまとめられています。
そう、実は私も何年か前まで「了解しました」を普通に使っていたところ、客先で
打ち合わせをしていた際、私より年上の方が「最近の若者はメールに‘了解しました’と書いてくる。マナーがなっていない」とおっしゃっていて、「えっ!?知らなかった」
と、慌てて修正を試み始めたのです。
随分長いこと使っていたな、とヒヤヒヤしていましたが、その頃話題になっていたことだと知り、今更ながら少しホッとしました。
個人的には「承知しました」よりも、
「了解しました」
「承りました」
「かしこまりました」
が、しっくりきますが、今ではなんとなく「承知しました」が市民権を得ている気がしますね。
韓国語のこのフレーズはお馴染み、
「알겠습니다」(アルゲッスムニダ)
ですね。「-겠」は謙譲(自らを低める)の役目を果たしています。ビジネスメールではこのようなフレーズで登場します。
말씀하신 것에 대해서는 잘 알겠습니다.
(マルスマシン ゴセ テヘソヌン チャル アルゲッスムニダ
/お話しされたことについては、承知いたしました)
この「잘」を忘れずに入れると、韓国語のフレーズとして自然になります。
さてそこで、「알다(アルダ/分かる)」だから、
・알았습니다.(アラッスムニダ)
・알았어요.(アラッソヨ)
これらも、丁寧語の語尾を使っているから問題ないのでは?と思われるかもしれません。
しかし、単独で使った場合、前者は決まり文句的な「알겠습니다」の「-겠」が
抜けているような印象を与えがちでやや不自然に聞こえます。そして後者は対等の相手に
「はい、わかりましたよ~」と言うときのようなニュアンスになります。
いつも言いますが大切なのは表情やトーン。パリッと「알겠습니다」と言いたいものですね。
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- <著者:幡野 泉>
アイケーブリッジ外語学院代表。「All About 韓国語」ガイド。 早稲田大学第一文学部卒業。延世大学校韓国語学堂6級修了。同韓国語教師研修所第20期修了。2008年 韓国雄弁人協会主催「第13回世界韓国語雄弁大会」にて統一部長官賞受賞。16年の第21回同大会において国務総理賞受賞。著書 『すぐに使えるシゴトの韓国語』 (アルク)、『シゴトの韓国語 基礎編』 『シゴトの韓国語 応用編』(三修社)、『リアルな日常表現が話せる! 韓国語フレーズブック』(新星出版社)など。翻訳書に『無礼な人にNOという44 のレッスン』(白水社)がある。
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