最近、当校スタッフがメールに書いた日本語に「おお、これだ」と思えたものが
あったのでご紹介します。

拙著『今日から使えるシゴトの韓国語』
の中で、「これであなたも韓国人」として、
3つのフレーズを紹介しています。

「정신이 없어요.」(チョンシニ オプソヨ/余裕がありません)
「알아서 하세요.」(アラソ ハセヨ/お任せします。好きにされてください)
「상관없어요.」(サングァノプソヨ/構いません。関係ありません)

うーん、なんとも日本語にしにくいフレーズ群!(笑)

しかし、つい最近、この2番目のフレーズの「알아서」に相応する良い日本語が
あることに気づきました。当校スタッフのメールにこう書いてあったのです。

「そのような状況になりましたら、適宜ご対応ください」

あ、この「適宜(てきぎ)」は、まさに韓国語の「알아서(アラソ)」だな、と思ったのです。
「適宜」で辞書を引くと、

1.その時その場にぐあいよく適するように行うさま。適当。
2.各自がよいと思うようにすること。随意。

とありますね。これぞまさしく、「アラソ」です。

알아서(アラソ)の動詞の原型は、알다(アルダ/知る、わかる)。
알아서になると、「(あなたが)承知の上で」というような意味になりますが
先に紹介した『今日から使えるシゴトの韓国語』の中でも触れているように、
알아서は、場合によっては投げやりの……とまでいきませんが、なんといいますか、
面倒くさくて「いいから、任せる!」というようなときに使われたりもします。

しかし! どうですか?「適宜(てきぎ)」……。「ちゃんとしている感」が出ますよね(笑)。

スタッフの日本語を、アラソを使って韓国語にしてみると……、

그런 상황이 되면 알아서 해 주세요.

(クロン サンファンイ テミョン アラソ ヘ ジュセヨ
/そのような状況になったら適宜対応してください)

ううむ、アラソだと、「適宜」が「適当」の意味になって聞こえてくるのは、私だけでしょうか。

今日は知ってトクする「日本語」のコーナーになりました。
「適宜」、大いに使えますね!



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