選挙の前に自尊心を捨てた…「犬猿の仲」サウジを訪問するバイデン(画像提供:wowkorea)
選挙の前に自尊心を捨てた…「犬猿の仲」サウジを訪問するバイデン(画像提供:wowkorea)
米国のジョー・バイデン大統領が、これまで「犬猿の仲」だったサウジアラビアを電撃訪問する。1バレル=120ドルを超える超原油価格を抑えるため、世界最大の産油国を訪れるのだという分析が出ている。11月の中間選挙を控え、インフレのせいで形勢が不利になったことによるものだ。

 ホワイトハウスのカリーヌ・ジャン=ピエール報道官は14日(現地時間)、「バイデン大統領が来月13~16日、サウジとイスラエルなど中東を訪問する予定だ」と明らかにした。

 今回の訪問はイスラエルから始まる。ジャン=ピエール報道官は「バイデン大統領がイスラエルの指導者たちと会う」と述べた。続いてパレスチナを訪れ、パレスチナ自治政府と協議を行い、その後、サウジを訪問する。ジャンピエール報道官は「ほぼ80年間、戦略的パートナーだったサウジを訪問するのを心待ちにしている」とし「バイデン大統領はサルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ国王のリーダーシップと招請に感謝している」と述べた。

 ハイライトはサウジ訪問だ。人権を強調するバイデン大統領は就任後、サウジの実権者であるムハンマド・ビン・サルマン皇太子と良くない関係を続けてきた。バイデンが2018年10月サウジ反体制ジャーナリストのジャマル・カシュクジがトルコのイスタンブールのサウジ領事館で殺害された事件の背後に、ムハンマド皇太子がいると指摘してからのことだ。バイデン大統領は任期初め、ムハンマド皇太子がカシュクジ暗殺を承認したという国家情報局(DNI)の機密報告書を公開し、その後、両国の関係は急速に冷えた。

 それにも関わらず、バイデン大統領がサウジを訪れるのは、原油価格の高騰に手をこまねいてはいられないという切迫感によるものだと見られる。 ロシア産の原油が事実上凍結されてしまった中、世界最大の産油国の一つに挙げられるサウジが原油生産量を増やしてこそ、1バレル当たり120ドルを超える超原油価格を下げることができるためだ。米国とロシア、サウジは世界3大産油国に挙げられる。サウジに対する人権問題から一歩引くという批判を甘受してでも、インフレを抑えるという意志だ。
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