「新疆の人権問題はねつ造」と米外交官が認める?…中国メディアの報道に米大使館は全面否定(画像提供:wowkorea)
「新疆の人権問題はねつ造」と米外交官が認める?…中国メディアの報道に米大使館は全面否定(画像提供:wowkorea)
中国メディア「環球時報」が「米国外交官が新疆ウイグル自治区の人権侵害はねつ造されたものだと認めた」と報道したことを受け、中国にある米国大使館が公式に否定した上で中国当局を批判した。

 米国営放送「ボイス・オブ・アメリカ」によると、米国大使館はツイッターを通じて「われわれは中華人民共和国が米国外交官が陳述をしたという虚偽情報を流すことを停止するよう求める」と発表した。その上で「このような行動は中華人民共和国が果たすべき義務にも符合しない。その義務とはすなわち、米国外交官を尊重して彼らの自由と尊厳がおかされることを防ぐために適切な措置を取ることだ」と主張した。

 報道によると、米国大使館は「陳述」の具体的内容については言及していないが、明らかに「環球時報」が先日発表した記事を指すものだという。

 その記事とは、駐広州米国領事館の外交官だったシーラ・キャリー氏とアンドリュー・チラ氏がプライベートの席で「新疆に問題はない」と述べ、米国が虚偽情報を流して中国国内の民族間関係を揺るがし、「中国政府を泥沼に陥れる」ことを狙っていると証言したというもの。この記事は匿名の関係者の話として報道されたが、同関係者は「(私は)新疆に行ったことがあるが、その度に楽しく旅行している。ジェノサイドや迫害などは全く存在しない」と語ったとしている。

 「環球時報」が同記事を発表する数日前には、ツイッターのある新アカウントに同様の文章が掲載されており、中国外務省の趙立堅(ちょうりっけん)報道官が記者会見で、米国側が「合理的な説明」を行うことを再三にわたって求めていた。

 これについて「ボイス・オブ・アメリカ」は、「中国が米国に自らの潔白を証明するよう求めるのはこれが初めてではない」と指摘し、「今年3月にロシアが米国の生物・化学兵器実験室に関する虚偽情報を流した際、中国外務省や外交官らがそれを数度にわたって宣伝した。米国が反論すると、中国政府は国内のSNSから米国の主張をブロックした上で、米国に説明するよう求め続けた」と主張している。
Copyrights(C)wowkorea.jp 106