韓国ユン・ソクヨル(尹錫悦)新大統領が10日就任式直後、朝鮮半島周辺国との外交戦を始めた中、習近平中国国家主席がユン大統領に、中国訪問を招待した。ユン大統領が韓米同盟を強調するなど、米国との緊密関係を重視すると、これをけん制するための政治的背景が敷かれたのではないかという分析が出ている。

ユン大統領は10日、韓国を訪れた王岐山(おう・きざん)国家副主席と、ヨンサン(龍山)大統領室接見室で会談をおこなった。ユン大統領は「経験豊富な王岐山副主席に会えてとても嬉しい。当選以後、習主席から親書もいただき直接電話もした」とし「本日就任式に王副主席が直接訪韓していただき本当に嬉しく、韓中関係を中心とする中国の意思がよく分かった」とした。

王副主席は、習主席の親書を伝えながら「習近平主席は、双方の都合の良い時期に、中国を訪問することを歓迎し招待する」と答えた。

王副主席は、習近平中国国家主席の右腕とされる人物である。彼は「ユン大統領当選後、習主席は当選の祝典を送り、すぐに(ユン)大統領と通話をした」とし、韓中首脳の通話事実まで公開した。

また、王副主席は、修好30周年を迎えた両国関係の発展のため△戦略的コミュニケーション強化△実質的協力△国民友好増進△朝鮮半島問題に対する協力強化などを提案した。

これに先立ち、ユン大統領は米国・日本など国家の使節団と連続で会談し、友好関係を固めた。

ユン大統領は、まず米国のダグラス・エムホフ弁護士と会談をおこなった。彼は「70年の歴史の韓米同盟は北東アジア域内の平和と繁栄の核心軸」と主張した。エムホフ弁護士は米国副大統領のカマラ・ハリスの夫である。この日の会談には、クリストファー・デル・コソ駐韓米国大使代理、マーク・ランバート米国国務省副次官報なども一緒に参加した。

ユン大統領は引き続き「大韓民国は韓米同盟を基盤に、これまで産業化と民主化を達成した」とし「米国の様々な同盟の中でも韓米同盟は最も成功した模範事例」と述べた。これにエムホフ弁護士は「バイデン大統領が約10日後に訪韓し、ユン大統領に直接お会いできることを非常に楽しみにしている」と述べた。

続いてユン大統領は、日本の林芳正外相を迎えた。ユン大統領は「岸田首相と両国関係改善のために一緒に努力していくことを期待している。早い時期に首相とお会いできることを期待する」と述べた。この席にはパク・ジン外交部長官候補者、キム・ソンハン国家安保室長が同席した。

接見室に到着して訪問録に記帳した林外相は、ユン大統領と握手をした後、「ユン・ソクヨル大統領の就任を心からお祝いする」としながら「岸田首相が任せた親書をお渡しする」と答えた。ユン大統領は前日、パク・ジン候補者と夕食会をしたことに言及し、「日韓関係の発展ついて、非常に深い意見を交わしたと把握している。今後も二人が緊密なコミュニケーションを図ることを願う」と述べた。

Copyrights(C) Edaily wowkorea.jp 78