中国の王毅外相は5日、カナダのメラニー・ジョニー外相と電話会談を行い、華為技術(ファーウェイ)や台湾などの問題に言及した。

 王外相は会談で「中国・カナダ両国の国民は長期的な友好関係を維持してきた。カナダは中華人民共和国が最も早く国交を結んだ西側国家の1つだ。だが、近年は孟晩舟(ファーウェイCEO)の事件で関係にひびが入った。これは中国が望むことではない。この事件の本質は、米国が脅しを使って中国の先進的企業を圧迫したということであり、国際社会はそれを明確に認識している。他国はこれに加担して、一方的な覇権主義的行為を助長してはならない。また、全ての国はこれ(覇権主義的行為)に対して必要な措置を取る権利を持つ」などと述べた。

 その上で「中国側は戦略的・長期的な観点からカナダとの関係を調整してきた。両国関係の現状は双方の利益に符合しない。カナダ側は問題を直視し、中国と共に歩まなければならない」と強調し、以下の「3つの意見」を提案した。

 王外相は1つ目として「積極的かつ客観的に中国を見ることだ。中国とカナダは歴史問題もなく、利害関係の衝突もない。カナダ側は相互利益という目標に基づき、両国の信頼と関係を深めるよう取り組んでほしい」と述べた。

 さらに「2つ目は両国の核心利益を尊重することだ。『一つの中国』という原則は両国関係の政治的基礎である。台湾問題への対応を誤れば、両国関係は根本的な損害をこうむることになるだろう。カナダ側は中国の核心利益に関して、正しい態度と立場を取ってほしい」とし、「3つ目は独立自主を堅持し、外憂を排除することだ」と強調した。

 これに対し、ジョニー外相は「カナダと中国の関係にはしっかりとした基礎がある。カナダは中国の主権・制度・中国国民の選択の自由を尊重する。中国の発展、特に貧困問題の解決における成果を高く評価する」と述べた。

 その上で「現在、両国関係は難しい局面にある。カナダ政府は中国と誠実に向き合い、互いに尊重し、前向きな姿勢で両国関係を正常な軌道に戻し、よりしっかりとした関係を築きたいと考えている。また、カナダ政府は中国が新型コロナ対策で世界的な貢献をしていることを評価し、中国と気候変動・環境保護・感染症対策などで協力していくことを望む」と話した。
Copyrights(C)wowkorea.jp 106