自宅でバイデン米大統領と電話する尹氏(国民の力提供)=10日、ソウル(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
自宅でバイデン米大統領と電話する尹氏(国民の力提供)=10日、ソウル(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】韓国大統領選で当選した保守系最大野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソギョル)前検事総長は当選が確定した10日、外交・安全保障関連の歩みを加速させた。 尹氏のこの日の言動には、韓米同盟の強化と実用主義的外交という同氏の考えが明確に示されたと受け止められる。 尹氏は10日午前10時ごろ、ソウル市内の自宅で米国のバイデン大統領と約20分にわたり電話会談を行った。国民の力によると尹氏は「北が年初から(弾道ミサイルの発射実験など)挑発を繰り返している」とし、一段と堅固な韓米協力の必要性を訴え、朝鮮半島の懸案に一層関心を傾けてほしいと求めた。 バイデン氏は尹氏に大統領就任後のホワイトハウス訪問を提案。尹氏は「近いうちに直接会いたい」と応じたという。電話会談は米国側の要請で行われた。 尹氏はこの日午前に国会図書館の大講堂で国民に向け当選のあいさつをし、外交・安保政策の構想を明らかにした。尹氏は「韓米同盟を再建し、自由民主主義と市場経済、人権の価値を共有しながら包括的な戦略同盟を強化していく」と語った。 対日関係では「未来志向的な関係構築」、対中関係では「相互尊重の関係発展」に努めるとの姿勢を示し、「地域ごとに特化したグローバル協力ネットワークを構築し、経済安保外交を強化する」と話した。日本の新聞記者から韓日関係について尋ねられると、「過去よりも未来に向けて両国国民の利益を見いだしていくことが重要だ」と応じた。 両国の未来と国民の利益を強調したことから、実用主義的なアプローチで韓日関係を扱うとする尹氏の考えが改めて示されたと評価される。 尹氏はソウル・汝矣島にある国民の力の党本部で11日午前にケイ海明・駐韓中国大使から、同日午後にデル・コルソ駐韓米国大使代理から表敬を受ける。 ケイ氏は習近平国家主席のお祝いのメッセージを伝えるものとみられる。 また日本の岸田文雄首相との電話会談も11日をめどに調整中という。 ただ、現時点では朝鮮半島を取り巻く4大国(米国・中国・ロシア・日本)への特使派遣は検討していないという。
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