韓国政府のコロナ対策、裁判所がブレーキ…「防疫パス」の行政訴訟相次ぐ(画像提供:wowkorea)
韓国政府のコロナ対策、裁判所がブレーキ…「防疫パス」の行政訴訟相次ぐ(画像提供:wowkorea)
韓国の裁判所が、塾など学習施設に防疫パス(接種証明・陰性確認)を義務付ける政府の措置にブレーキをかけた。韓国で防疫パスについての世論は悪化しており、今後も行政訴訟が相次ぐものとみられる。

 全国保護者団体連合とワクチンパス反対国民訴訟連合などの市民団体は6日、ソウル行政裁判所前で記者会見を開き、「全国民の基本権を侵害する防疫パスを直ちに撤回せよ」として、裁判所に政府の防疫パス処分を取り消す行政訴訟と執行停止を申請した。

 同団体は「ワクチンパスに反対する行政訴訟を申請した国民が3000人を超えた。(ワクチン接種の)勧告は適切でも、国民の身体に(ワクチンを)強制することは正当化されない」と主張した。

 これにより、防疫パスの効力停止を求める申し立ては、予定されている件を含め計4件に上る。

「共にする私教育連合」など保護者団体は、学習塾やスタディカフェなど学習施設に対する防疫パスの効力を止めてほしいとして、先月17日にソウル行政裁判所に本案訴訟とともに執行停止申請をした。裁判所は今月4日、これを受け入れ、効力を本案判決まで執行停止した。

 先月31日には、現職医師ら1023人が防疫パス全体の効力停止を求める裁判所の判断を求めた。裁判所は7日に開かれる審問で両者の主張を検討する。

 高校3年生のヤン・デリム君を含む市民1700人も7日、憲法裁判所に仮処分申請を出す予定だ。防疫パスが違憲かどうかの判断を求める憲法訴願審判も請求されている。

 韓国政府は学習塾など、防疫パスの効力を停止した裁判所の決定を不服として、即時抗告した。政府は防疫パスの政策が、今後も維持されるべきだと主張している。
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