「K防疫は犠牲だ」…防疫政策批判の声、高まる=韓国画像提供:wowkorea)
「K防疫は犠牲だ」…防疫政策批判の声、高まる=韓国画像提供:wowkorea)
「K防疫」を打ち出した韓国政府のコロナ防疫政策に対する批判の声がますます高まっている。「段階的日常回復」を宣言してから1か月半で再び「ソーシャルディスタンスの強化」に「Uターン」したからだ。オミクロン変異の発生など、予想外の状況による決定だが、「ソーシャルディスタンス4段階」の措置が4か月も続いたことを覚えている国民の立場からは、政府の防疫政策が右往左往している印象はぬぐえない。

 こんな中、韓国ではK防疫の裏側に焦点を当てた本が出版され、注目されている。タイトルから挑発的な「K防疫はない」という本だ。コロナ発生から最近までの2年間のコロナに関する生の声を盛り込んだ本だ。ソウル大学臨床薬理学科のイ・ヒョンギ教授をはじめ、医療界の専門家や法曹人、ファンドマネジャー、小規模事業者や高校生まで、さまざまな分野の著者15人が執筆に参加した。

 4部構成で、第1部はコロナパンデミックという前代未聞の危機に立ち向かって険しい逆境を乗り越えてきた現場と生活の様子を淡々と伝える。 政府の政策がどのように変化してきたのかを整理し、2年間のK防疫の現実を振り返ることができる。

 第2部では、各分野の専門家がK防疫の光と影を分析する。 応急医学専門医が見た防疫政策の問題、防疫専門家や政界の意見の食い違いによって生じる防疫政策の混乱、K防疫が目をそらした自由権侵害など、さまざまな考え方を投げかけている。第3部は、K防疫に隠れ、きちんと知られていなかった海外の防疫対応を紹介する。日本の防疫対応の現実や、ワクチン接種はどの国よりも早かったがコロナ対応に失敗した英国の事例などを通じて、韓国の防疫政策が補完しなければならない点を提示する。

 もちろん、著者たちがK防疫を頭ごなしに批判しているわけではない。著者らは「迅速なコロナ検査の拡散」「ドライブスルー検査方式の導入」「疾病管理本部の疾病管理庁昇格」などはK防疫の肯定的な副産物として評価する。明確な基準なしに継続した「ソーシャルディスタンスの強化」政策のために、個人の犠牲が伴った点を問題だと指摘する。

 「政府が自画自賛するK防疫は実体がないが、国民の自発的な協力と順応、犠牲の上に成り立っているK防疫の土台を否定することはできない」とし「K防疫がもしあるとすれば、それは政府の功労ではなく、国民の犠牲によるものだ」という著者たちの言葉は、今の政府が反すうすべきメッセージだ。
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