「ワクチン未接種者、コーヒー無料」イベント実施したカフェに賛否＝韓国

韓国政府が新型コロナウイルス拡散を防ぐため18日から防疫パス（接種証明・陰性確認制）の義務化など、高強度の防疫指針を打ち出した中、あるカフェではこれに反旗を翻すイベントを実施した。

キョンギ（京畿）道ブチョン（富川）市でフランチャイズカフェを運営するAさんは21日、新型コロナウイルスワクチン「未接種者コーヒー無料」イベントを実施するという案内文を店の前に貼り出した。

案内文には、「社会の目を気にして大変だったでしょう。『未接種者』と一言おっしゃってくだされば、応援の意味でコーヒーを無料で提供します。頑張ってください。応援します」というメッセージが書かれていた。

また、「ワクチン未接種者はウイルス保菌者ではない」とし、「防疫パス反対、善良な反抗」とも書かれていた。

Aさんは自身のインスタグラムを通じこのイベントを掲載した。これをめぐりオンライン上では賛否の意見が飛び交った。イベントを応援する人と、この時世にわざわざこんなイベントを実施しなければならないのかという人が対立した。

イベントに肯定的な反応を示したネットユーザーらは、「勇気と決断を応援する」、「寒い冬に心まで温まる」などの応援メッセージを残した。

一方、イベントに否定的な反応を示したネットユーザーらは、「自分の住む町じゃなくてよかった」、「利己的なマインドだ」、「個人の自由には責任が伴う」などの意見を残し、政府の防疫指針に反することは正しくないと判断した。

一部のネットユーザーらはカフェの本社に対し抗議もした。結局、Aさんは本社側から連絡を受け、この案内文を削除したという。

Aさんは自身のインスタグラムを通じ、「多くの方たちに対する応援のメッセージとなり、力になったという事実に満足し、感謝した」と伝えた。

続いて、「本社とは無関係だという説明を付けたにもかかわらず、本社側に抗議が行ったという連絡を受けた」とし、「本社側と若干の論争の末、私のせいでほかの方たち（本社および他支店）が被害を受けることになれば、いくら良いことをしても悪い結果を生むことになるため、最終的には納得して掲示物を削除した」と明かした。

そして、「差別を受けている方たちに（コーヒーを）無料で提供することは続けていくつもりだ」とし、「（イベント案内文を）見た方たちはいつでもいらっしゃって、自信を持って話してほしい」と付け加えた。