中央災難安全対策本部の会議を主宰する金副首相(手前)=6日、ソウル(聯合ニュース)
中央災難安全対策本部の会議を主宰する金副首相(手前)=6日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の金富謙(キム・ブギョム)首相は6日、新型コロナウイルスへの対応を話し合う中央災難(災害)安全対策本部の会議で、新型コロナの新たな変異株「オミクロン株」の脅威があらわれつつあるとの認識を示しながら、「政府は年末まで、オミクロン株への対応にあらゆる防疫力を集中していく」と述べた。

 オミクロン株はまだ詳細が分かっていないものの、感染力の強さは確かだとして、「地域社会での感染拡大だけは防がなければならない」と強調。防疫当局に対し、入国者の検疫を徹底するほか、自治体と緊密に連携して濃厚接触者の追跡と感染拡大防止に総力を挙げるよう指示した。

 金氏は▼ワクチン接種の加速▼病床の確保▼自宅療養の拡大――なども課題に挙げた。

 ワクチン接種に関しては「もはや選択ではない」と述べ、高齢者層への3回目接種と青少年の接種を強く呼び掛けた。

 政府は不特定多数が利用する施設について、ワクチンの接種完了やPCR検査の陰性を証明する「防疫パス」の提示義務付け対象を拡大する方針だ。これに対し「未接種者への差別」といった指摘があるが、金氏は「成人の9割が基本の接種を終えている。防疫パスは感染リスクから未接種者を保護する措置になる」と説明。「不当な差別ではない」とし、協力を求めた。健康上の理由などで接種できない場合は、保健所から確認書の発行を受けるか、PCR検査を終えた上で施設を利用することになる。 

 一方、重症患者用の病床の使用率は80%を超えており、受け入れが厳しくなっている。金氏は「昨日までに約2400床増やした。1日当たり1万人の新規感染者数が確認されても持ちこたえられる水準まで病床の確保を続ける」と説明した。


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