全斗煥元大統領の死因、「ワクチン副作用」の主張に…専門家「とんでもない」(画像提供:wowkorea)
全斗煥元大統領の死因、「ワクチン副作用」の主張に…専門家「とんでもない」(画像提供:wowkorea)
ハンリム(翰林)大学・カンナム(江南)ソンシム(聖心)病院のイ・ジェガプ感染内科教授は、23日に死去したチョン・ドゥファン(全斗煥)元大統領の死因が新型コロナウイルスワクチンの副反応による血液がんである可能性があるとの主張に対し、「とんでもない」と話した。

イ教授は25日、CBSラジオに出演し、全元大統領の死亡原因として新型コロナウイルスワクチンの副反応が言及されていることについてこのように述べた。

全元大統領はことし8月に血液がんの一種である「多発性骨髄腫」の判定を受け治療を受けていたが、今月23日に自宅で死去した。多発性骨髄腫は骨髄内の免疫体系を担う白血球の1種である形質細胞が非正常的に分化、増殖しながら発症する。非正常的な抗体が体内に蓄積されることで骨が折れやすくなったり痛みを誘発し、感染および出血の危険も高まることがある。

全元大統領の死亡と関連し、最側近のミン・ジョンギ元青瓦台(チョンワデ、大統領府)広報秘書官は23日、あるメディアのインタビューで「全斗煥元大統領はファイザーワクチン接種後に血液がんを患った。副反応が疑われる」と主張した。

また、ミン元秘書官は「ことし6、7月ごろに全元大統領に会ったが、顔が非常にやせこけ、体調がよくないようだった」とし、「体重が10キロ以上減った。また(病院で)診断を受けたところ、白血病と言われた。(全元大統領)1人がそうなのではなく、そういう例が多い」とワクチンの副反応に言及した。

これに対しイ教授は、「とんでもない主張だ」とし、「最近、血液腫瘍内科の教授らが何度も申し上げたが、血液がんの白血病と新型コロナウイルスワクチンとは関連がない。世界的に証明された事例はまったくない状況で、ほかのワクチンでも事例はまったくない」と強調した。

また、イ教授は「現在までは因果関係がない。特に全元大統領が患った慢性骨髄性白血病の場合、かなり前から始まって徐々に進行する白血病の1つであるため、そうした可能性はより一層低いとみることができる」と説明した。

これに先立ち、米国のパウエル元国務長官が同じ病気により死亡したが、当時もワクチンの副反応が言及された。ただ、科学的に因果関係が正確に明らかにされていない状況だ。
Copyrights(C) Edaily wowkorea.jp 85