尿素水に続き、今度は塩化カルシウム…中国発の混乱これ以上は避けるべき=韓国報道(画像提供:wowkorea)
尿素水に続き、今度は塩化カルシウム…中国発の混乱これ以上は避けるべき=韓国報道(画像提供:wowkorea)
中国発の尿素水不足による混乱が国内の産業界を襲ったのに続き、今度は除雪用塩化カルシウムが「第2の尿素水危機」をもたらしかねないという懸念が広がっている。

塩化カルシウムは中国依存度が99%を超えている上、価格が急騰していることもあり市場でも入手することができないという事態が相次いでいるためだ。ことしは例年より厳しい冬が予想され、ソウルでは昨年より1か月早く初雪が降るなど、塩化カルシウムの需要が急増する可能性が高い中、需給が円滑でない場合、越冬期の相当な被害と混乱が予想される。

保守系の野党「国民の力」ユン・ヨンソク議員によると、韓国道路公社の2021年下半期~22年上半期の塩化カルシウムの備蓄量は2万217トンで、17年下半期~18年上半期の使用量(2万6678トン)より少ないが、18年下半期~今年上半期の使用量より多い水準だという。道路公社側は、政府の備蓄が別途にあって、足りなければすぐ購入できるという立場だ。

しかし問題は、高騰する国際相場と中国に頼った供給網だ。塩化カルシウム価格は今年7月までは1トン当たり19万~20万ウォン(約1万8000~1万9000円)だったのが、最近35万~40万ウォン(約3万4000~3万9000円)に急騰した上、品切れ状態が続いているという。

状況によっては、産業界と国民の経済活動に大きな打撃を与えた最近の尿素水不足ような事態に見舞われかねない。特に塩化カルシウムはチェコ・日本・米国など他の国から輸入する量が全体の0.5%にすぎず、資源面で強い中国の脅威から脱しにくい。

塩化カルシウム不足による混乱への懸念は、中国が掌握している供給網リスクの前に、韓国の産業や国民生活全般がどれほど脆弱(ぜいじゃく)かを再び示す根拠となっている。今年1~9月時点で中国依存度が80%を超える輸入品目は1850品目に達した。

中国からの輸入がなければ鋳物・電線など根幹産業はもちろん、半導体・自動車・鉄鋼など主力産業も工場の正常稼動が難しいのが現実だ。輸入先の多角化が急がれるが、直ちに解決されることではなく、政治、外交で打開するにも限界がある。

政府は品目別の非常計画を立て、民間と協力するなど供給網リスクの縮小に努めなければならない。中国の陰険な脅しの前で経済が揺れることがあってはならない。
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