教皇フランシスコは、韓国・米国首脳と順次面談をする(画像提供:wowkorea)
教皇フランシスコは、韓国・米国首脳と順次面談をする(画像提供:wowkorea)
韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領は日本・韓国時間できょう(29日)の午後(現地時間で29日午前)、教皇フランシスコと面談を行なう。文大統領は教皇と、朝鮮半島の平和プロセスの進展について話し合う見通しである。また、教皇はこれまで訪北の意志を幾度も明らかにしてきたことから、教皇の訪北問題についても話し合われるものとみられる。

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文大統領はこの日の明け方イタリア・ローマに到着し、G20(主要20カ国)サミットをはじめとした7泊9日のヨーロッパ巡訪の日程に突入した。

文大統領は最初の日程として教皇庁を訪れ、教皇フランシスコと面談する。文大統領が教皇庁を訪れたのは、2018年10月につづき今回2度目である。

文大統領は教皇と会い、韓国政府の朝鮮半島平和定着への努力を説明し、これに対する教皇の支持を求める予定である。

特に、教皇の「訪北問題」と文大統領が提案した「終戦宣言」が、この日の面談の主要テーマになるものとみられる。

文大統領は2018年に教皇と初めて会った時も、訪北を提案している。文大統領は同年9月にピョンヤン(平壌)で開かれた南北首脳会談で、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記に対し教皇による訪北を提案し、キム総書記はこれに「教皇が平壌を訪問されれば、熱烈に歓迎する」と答えた。文大統領は教皇と会った時にこのことを伝え、教皇は当時「北朝鮮から公式招待状がくれば、行くことができる」と答えている。

また「終戦宣言」については、文大統領がことし9月の国連総会で南北と米国または南北と米中が共に行なう終戦宣言を提案したが、韓国側と米国政府で異見が生じた。韓国側は終戦宣言を「非核化論議の初段階」とみているが、米国側は「非核化に相当する北朝鮮側の措置がなければ、終戦宣言は難しい」という立場である。

このようなことから、教皇が文大統領と面談した後に行われるジョー・バイデン米大統領との面談が注目される。文大統領と青瓦台(韓国大統領府)は教皇による対韓・対米首脳との面談を「間接的3者面談」とみて、行き詰った米朝・南北対話の再開のために、これを積極的に活用する計画である。青瓦台のパク・スヒョン(朴洙賢)国民疎通首席秘書官は最近ラジオ番組に出演し「米韓首脳が別々に教皇と会うが、結果的に朝鮮半島の平和についての共通テーマをもって同じ話をすることになる」とし「文大統領のメッセージが教皇を通じてバイデン大統領に伝えられ、それが共感の輪となるのではないか」と語っている。つづけて「3者が一つの場に集って会談するのは困難だとしても、結果的には教皇を中心に文大統領とバイデン大統領が間接的に会談することと同じだ」として「教皇がそのような役割をしてくださるだろう」と語った。

文大統領と教皇の面談では、北朝鮮が対話再開の条件として提示した「対北制裁緩和」問題についても話し合われる可能性がある。青瓦台は、文大統領とバイデン大統領が「共通のテーマ」をもって教皇と面談するということを予想していることから、この問題も「間接的3者会談」として扱われる可能性があるとみている。

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